食文化史研究家・永山久夫さんによると、古代人は「おにぎり」が大好きだったそうです。
武士は急な出陣の際、おにぎりを立ち食いしながら急ぎました。
おにぎりには、人の生命力を奮い立たせる不思議な力があると感じていたのかもしれません。
おにぎりを「おむすび」とも呼びますよね。
「むすび」は漢字で「産霊」・「産巣日」と書きます。
なんと「古事記」にも出てくる言葉なんですよ。
「天地のあらゆるものを生み出す神霊」という意味があります。
そんな凄い意味を握り飯に使ったのは、そこに不思議なパワーが宿ると感じたからでしょう。
だから出陣の際、本能的に食べたのではないでしょうか。
おにぎりは、石川県の弥生時代の遺跡から出土しています。
その形は、見事な三角形です。
三角形の頂点が宿るという意味を持つ、神へのお供えだったのです。
また、奈良時代の「風土記」には、「握飯(にぎりいひ)」の文字が出てきます。
お出かけの際の食事用でしょうか。
こうも様々な時代に、おにぎりが出てくる事を知ると、まるで民明書房刊の書籍を読んでいるかのようですが、これは事実です。
コンビニへ行けば、さまざまな具材のおにぎりを買うことができます。
食文化史研究家・永山久夫さんのお勧めは、「味噌おにぎり」です。
ご飯を握り、生味噌をつけます。
それを金網で焼いて香ばしくします。
このおにぎりを器に入れて、ミツバか海苔をのせて、熱いお茶をかけていただくのです。
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