英文学者・福原 麟太郎(りんたろう)の著書「人生十二の知恵」。
初版は1952年です。
●Amazon.co.jp: 人生12の知恵 (講談社学術文庫): 福原 麟太郎: 本
http://amazon.jp/dp/4061587900
●福原麟太郎 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%8E%9F%E9%BA%9F%E5%A4%AA%E9%83%8E
本田コンサルタント事務所代表・本田有明さんが紹介していました。
今でいうところの、自己啓発のジャンルに相当する本です。
近年の自己啓発本は、短距離走的なスピード重視型です。
「俊敏でない人材はダメ、進取の気性のない者もダメ、みんなまとめて負け組だ!」
ところが「人生十二の知恵」では、こう書かれています。
「遅々たることにおいては決して人後に落ちない」
著者・福原 麟太郎は50代後半になってからも
「なにしろ毎日賢くなるんで困るんです」
と人前でうそぶきました。
60代になってから博士論文を書き、老いてますます盛んに名著を世に出しました。
この著者の論法は、実にのんびりしたリズムなのです。
一生を遅々たる歩みだけれども、そのかわり最後まで着実に進歩してゆこうとする意志が秘められています。
一言でいえば、「戦略的な牛歩」という趣です。
本田有明さんの先輩に、そんな牛歩の人がいたそうです。
人に先んじて昇進してゆくタイプではない。
そのかわり、培われた見識と情報の鑑識眼みたいなものがとても鋭く、周囲の者がひっきりなしに相談に訪れたそうです。
歩きも、しゃべりも、昇進も、なにかにつけて遅い。
けれど、その鈍重さがあってこそと思わせる異才があったそうです。
組織には、こういう人物も必要だと実感させられます。
※※※
牛歩の人・・・いいですねえ。
本田有明さんの先輩みたいな人物に憧れます。
自分が出たマラソン大会を思い出します。
最初にものすごく速いペースで走り、当然のごとく終盤は失速。
途中、立ち止まる回数も多々。
タイムとしては好成績になるのですが、精神的には最悪な走りです。
そんな走りで好タイムになるより、終始、自分のペースを守り、最後まで失速せずに笑顔で走る方が好きです。
多少タイムが悪くても、そういう走りをした大会の方が満足度が高いです。
あんまり競う事に比重を置いても、ちっとも面白く無いと感じたものです。
自分の人生です。
あわてず、ゆっくり進みましょう。
誰かの歩調に合わせて進むより、一歩一歩を自分の考えで踏んでいくほうが、最終的には本人にとってプラスになるのではないでしょうか。
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