歳を重ね、老いるのは仕方がありません。
体力の衰えなどは我慢できますが、脳機能の老化だけは勘弁です。
ボケるのだけは、今までの積み重ねが崩れるので避けたいです。
その人が、その人である所以は、過去から現在までの記憶だからです。
そこで注目されるのが「レシチン」です。
(食文化史研究家・永山久夫さんの解説)
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【脳を若くさせてくれる大豆食品】
脳には、記憶力、学習能力、判断能力、予知能力などがあります。
記憶力や学習能力に関係が深いのが、アセチルコリンという脳内物質です。
このアセチルコリンの原料になっているのが、大豆に含まれているレシチンです。
大豆100グラム中、1480ミリグラムも含まれています。
レシチンは、脳の若さを保たせてくれる大切な栄養素です。
物忘れを少なくして、記憶力を確保する意味でも、大豆は重要です。
また、レシチンの効果を高める上で役に立つのが、ビタミンB12です。
海苔や卵の黄身に含まれています。
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【日本の朝食は「健脳食」】
以上から、健康な脳を維持するには、納豆に生卵、もみ海苔をかけて食べるのが理想的ということになります。
レシチンは、白米のご飯にも含まれています。
つまり、日本人の典型的な朝食が、「健脳食」ということになりますね。
江戸時代、一日分のご飯を朝に炊いておく習慣がありました。
朝食でアツアツのご飯に、和ガラシと薬味を利かせた納豆をたっぷりとかけ、一気にかき込むのが江戸の人々に人気の食べ方でした。
これは、栄養学的にもよい食事なのです。
生涯現役のためにも、まず必要なのが、脳を若々しい状態に持続させることです。
健康を自己管理するうえでも、大豆食を意識して食べたいものです。
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昨年末、母が交通事故に遭いました。
病院で治療を受けた後の母は、いつもの母と違いました。
目の前にいる息子を息子と分かっていませんでした。
性格も、話し方も違っていました。
クルマにはねられた時、頭部に強い衝撃を受けたせいです。
挫折はいくつも感じてきたけれど、絶望は無かった私ですが、はじめてそれを感じました。
外見は同じなのに、人格が違う。
生きていただけで幸いと思わなければいけないのでしょうが、やはりショックでした。
今は、もとに人格が戻ったので、本当に良かった・・・。
老いて痴呆になった親御さんをもった子供は、同じようなショックを感じるのかなあと、ふと思いました。
共有した記憶が消えてしまうのは、本当に辛いですもの。
病気や事故でならばともかく、脳の老化は避けたいものです。
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