2014年04月09日

若い人の為の資産形成について〜財形貯蓄、ローン返済、生命保険、NISA(ニーサ)


とある調査によりますと、20代の45%が貯金(金融資産)を持っていないそうです。
反対に、30%強の人は100万円以上を保有しています。
この違いは、単に収入の違いだけではないようです。


若いうちは、レジャーや洋服などに出資がかさみます。
生活費が余ったら貯蓄する方法では、なかなか貯まりません。


新社会人のうちから無理せずに貯蓄できる仕組みを覚えましょう。
(日経より)



【先取り貯蓄】


給料が出たら、使う前に積立商品などで、あらかじめ決めた額を貯蓄してしまいます。


例えば、給料天引きの財形貯蓄や社内預金などです。
貯蓄額は自動的に別の口座に積み立てられ、その額を引いた金額が、給与口座に振り込まれます。


財形貯蓄は、一般・住宅・年金の3種類あります。
若いうちは、一般と住宅が向いています。


財形の良い所は、引き出そうと思っても、勤務先の窓口で手続きが必要で、とても面倒くさいところです。
これが、財形の取り崩しの防波堤になります。


もし財形制度が無ければ、天引きと同じ発想で、銀行の積立定期預金などを利用しましょう。


貯蓄専用の口座を作って、毎月一定額を自分で移す手もあります。
コンビニのATMを利用して、入出金の手数料がかからないように気をつけましょう。
移す額はよく考え、安易に引き出さないようにしましょうね。



【ローンの返済延滞に注意】


学生時代に奨学金を借りていた場合、きちんと返還しましょう。


現在、日本学生支援機構などの奨学金を受給している学生の割合は、大学生で52.5%です。
新入社員で該当する人も多いことでしょう。


日本学生支援機構の場合、何の手続きもせずに一定期間返還を怠ると、延滞金が課せられます。
さらに、個人信用情報機関に延滞データが登録されます・・・ブラックリストに載ってしまうということ。


ブラックリストに載ると、住宅ローンが組めなかったり、クレジットカードの利用が制限される可能性があります。


クレジットカードは、支払いが遅れてやってくるので、口座管理が難しいです。
使いすぎに注意しましょう。
使いすぎれば、残高が不足して貯蓄の取り崩しを余儀なくされるケースもあります。



【若いときの生命保険】


若い時は、死亡や大病の確率が低いです。
そのため、死亡保険や医療保険は必須ではありません。


万が一入院しても、健康保険の高額療養費制度があるので、医療費の自己負担は抑えられます。


まずは貯蓄100万円を目指し、それまでは保険を勉強する時期と考えてもよいです。



【NISAとは?】


NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)とは、5年間、株や投資信託の売却益や配当が非課税になる制度です。


テレビなどで、NISAの事を多く宣伝しています。
その為、投資信託や株に興味を持つ人も多いでしょう。


投資に関心を持つことは、経済や金融といった世の中の動きに対する感度を高めます。
貯蓄など元本割れしない金融商品で一定額の貯蓄が出来て、資金に余裕ができたら投資に挑戦するのもよいでしょう。


NISAは利益が上がった時だけ、うまみがある制度です。
損失が出ても、他の口座の利益と通算する仕組みがありません。
課税口座なら、損益通算により課税利益を圧縮できます。


NISAで投資したい商品のダントツ人気は、やはり国内株です、
値上がり期待が強いようです。



【分散投資でリスク回避】


国内株で損失が出る確率ですが、過去の確率は、5年間で40%です。
一方、国内債は、損が出た期間はありませんでした。
高い利益を期待できる資産ほどリスクが高いのです。


損失回避の王道は、分散投資です。
「4資産分散」は、国内株、国内債、外国株、外債に分散投資したものです。
5年後の資産額の平均は、非課税メリットは、株式と債券の中間ぐらい。
損が生じた確率は10%で、株式や外債で損が出るリスクを低く抑えられました。


リスク減らしとして、積立投資も有効です。
一括ではなく、例えば、5年間で計100万円になるように積み立てるようなスタイルです。
一括投資より、損が出た時の傷は浅くなる場合が多いです。


※※※


私は学生時代に、多くの奨学金を借りていたので、16年間かけて少しずつ定額で返済しました。
給料が入ったら即効で、奨学金返済用の口座へ、月々の定めたお金を移しました。
そうやって、年に1回の返済を無理なく行いました。


私の時代は、一気にまとめて返済すると、一定額が戻ってきたりしました(今はあるのかしら?)。
けれど、一気に返した後に、突然に大金が必要になったりして困ることがないように、地道に返しました。
結果、これで良かったと思っています。
散財・浪費をしない体質になったのが、一番のメリットだったかもしれません。


現在も毎月、一定額を定期預金に入れています。
同じことの繰り返しを行うのが、一番無理・ムラが無くて良いように思います。


貯蓄以外に、投資信託も行っています。
今年からは、NISAも適用しています。
株とかは、日々、こま目に取り引き出来るほど暇は無いので、投資信託が一番楽です。


自分にあった商品を選定し、毎月、積立投資する形です。
やはり、一気に特定の商品にブチ込むのは怖いですからね。


一定額を、良い時期も、悪い時期も投資するのです。
悪い時期は、安くなっている分、多くの株式を購入できますからね。
利益が出たら、引き出さずに、そのまま投資。
資産に余裕が出れば、他の商品へも追加投資(もちろん、積立投資)。
何十年という長い目で見れば、これが一番無難ではないでしょうかね。


投資は正直、それで儲けようとはあまり考えていません。
仕事柄、株式関係を扱っているので、勉強という意味合いが強いです。

Posted by kanzaki at 2014年04月09日 23:01