消せるボールペンといえば、パイロット「フリクションシリーズ」です。
累計販売本数は、10億本を超えました。
●筆記具 _ フリクションシリーズ _ 製品情報 _ PILOT
http://www.pilot.co.jp/products/pen/frixion/
●Amazon.co.jp: 「消せるボールペン」30年の開発物語 (小学館新書)_ 滝田 誠一郎_ 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4098252406/
・メタモカラー(特殊インク)の基本原理の発見から製品化まで、じつに30年かかっています。
・30年もの間、開発を続けることができたのは、開発者が「自分たちの食い扶持は自分で稼げ」という気概にあふれていたからです。
中心人物であるメタモカラー開発者・中筋憲一さんの叱咤激励・存在が大きかったのです。
・そのため、メタモカラーの基礎研究にとどまらず、その原理を応用した製品化・実用化に取り組んで、利益をあげることができました。
・「自分が生み出した技術を世の中に広めたい」という開発者魂と、「自分たちの食い扶持は自分で稼げ」という起業家魂が組み合わさり、消せるボールペンを製品化することができました。
※※※
今の時代、「人を育てる」という言葉は薄れてきたように思います。
・給与や賞与の金額は、個人評価を点数化し、社員間で競争させるようになったから。
人を育てて、相手が自分より優秀になったら困るのは自分だから、育てることをしなくなった。
そもそも、神様でも無い限り、正しい評価をくだせる人なんていない。
・今の管理職は、ただ部下を管理していればよい時代ではなくなったから。
自分自身も業績をあげないといけない。
だから、人の面倒をみている余裕がない。
・「リスク回避」が普通になった。
やって失敗し評価を落とすより、指示を待って、言われたとおりのことだけをそつなくこなせばいい。
下手に自分を押し出すより、おとなしく笑顔で協調して、波風を立たせないようにしたい。
こういう考えが蔓延した。
もし、昔でいうところの「人材」になりたければ、自分で学び、自分で行動するしかありません。
ただし、後ろだては、企業内にありません。
手を挙げたら、自分でやり続けなければいけません。
自己責任。
それだったら、独立するなり、もっと自分にあった社風の場所へ転職するしかない。
その点、パイロットは「育てる」という事に関して、非常に良い風土のようですね。
素晴らしいのひとことです。
いろんな業界で、日本はガラパゴス化し、世界にて競争力の順位が落ちています。
それは才能とか能力が理由ではなく、人を育てる風土が無くなったからだと思います。
個人評定を給与に反映させる方法も、単に給与の全体水準を下げるために、都合の良い部分だけを拡大解釈して利用しました。
今後出てくる法令も、そういった都合の良い解釈によって、従業員の士気低下は加速するでしょう。
幸い、調べよう・学ぼうと思えば、いくらでも方法がある時代です。
人脈も、自ら開拓しようと思う気概があれば、いくらでも広がることができます。
「自分たちの食い扶持は自分で稼げ」の精神です。
ただ、やる気がある人が、今の場所にとどまる確率もどんどん低くなっていくでしょうね。
なんたって、自分で食い扶持を稼ぐことができるのですから。
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