NIKKEIプラス1に、「青い鳥症候群」のことが書かれていました。
自分を最大限に活かせる仕事を追い求め、環境を転々と変える人がいます。
そこに時間や労力を費やすあまり、能力を磨く機会を逃し、最後は理想と現実のギャップに苦しむ状態のことです。
新卒が入社して3年以内に3割以上が会社を辞めます。
しかもその半数は、1年以内に辞めています。
※
【アンカーとサバイバル】
組織心理学者エドガー・シャインは、キャリアをアンカー(船のいかり)とサバイバル(生き残ること)という概念で説明しています。
・アンカー:
船が流されるのを防ぐイカリのように、仕事をする上で「自分が大切にしていること」
・サバイバル:
求められる役割をこなすことで職業生活をやり遂げる、つまり「周囲から求められること」
例えば、ある画家がいます。
人物画を描くことを大切にしている。これがアンカー。
しかし、全く売れない。
ある時、花の絵を頼まれる。
画材さえ満足に買えない生活なので、客の要望どおりに花の絵を描く。これがサバイバル。
花の絵が思いのほか評判となり、他の客からも注文が入る。
客の中には人物画にも興味を示す者が現れ、売れるようになる。
自分の意にそぐわないことであっても、しているうちに偶然に自分の能力を認めてもらえたり、意外な特技を見いだせることがあることを示しています。
それがアンカーの充足にもつながります。
アンカーとサバイバルは、両立が大切なのです。
隣の青い芝生を見る前に、自分のアンカーとサバイバルを意識的に考えてみましょう。
紆余曲折の果て、青い鳥にたどり着けるかもしれません。
(神田東クリニック院長・高野知樹さんの解説。神田東クリニックは、企業のメンタルヘルス対策を支援しています)
※※※
今の職場が自分にとって最良の場所なのかどうかなんて、正直、誰にも分からないですよね。
自分の才能を100%活かせて、メンタルヘルスとは皆無で働き、しかも給料が高い場所なんてあるのでしょうかね。
アンカーとサバイバルの考えって、童話「青い鳥」そのものかもしれません。
(「青い鳥」より)
やがて、朝になり、ふたりは目をさましました。
するとどうでしょう、青い鳥は、木こり小屋の鳥かごの中にいるではありませんか。
ほんとうの青い鳥(しあわせ)は、すぐそばの、自分たちの生活のなかにあったのです。
●「青い鳥」のあらすじ | いずみ書房 |せかい伝記図書館
http://www.izumishobo.co.jp/onlinebook/c02_denki/99shoden/shoden14-3.html
結局、環境ではなく、自分の心がけ次第ということになります。
理想とか夢を大抵の人は、「楽しいこと」「楽ちんなこと」「人にちやほやされること」だと捉えやすい。
しかし世の中、そんなに甘くない。
理想と現実は、ますます大きくギャップが出来てしまいます。
私は「夢」を見ません。
自分の人生の道筋上にはなく、メディアなどの他人様が作ったまがい物に感じるからです。
テレビコマーシャルの、生活感のないあの感じ。
私は、「夢」より「目標」と「締め切り」です。
この2つに追いかけられ、悩みもがき、みなさんの協力を得ながら到達する感じ。
その中で、満足感、達成感を得ます。
企業のオーナーならば違うのでしょうが、一般人はこれが現実的で実践的。
「ワーク・ライフ・バランス」という言葉があります。
「仕事と生活の調和」と訳されます。
イメージが良いから、現実無視で、メディアがよく伝えています。
仕事と私生活については、いろいろと語られるのに、仕事(アンカーとサバイバル)のバランスについては、あまり語られません。
あまりにもリアルすぎて地味なので、メディアで語られにくいからでしょうかね。
短期間なら、一点集中、一点突破でなんとかなりますが、長い年月を同じ仕事でやり通すには、アンカーとサバイバルのバランスを意識する必要があるようですね。
長い休暇が終わったら、実践せねば。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |