『野菊の墓』で有名な小説家・伊藤 左千夫(いとう さちお、1864年〜1913年)。
正岡子規に師事し、短歌結社誌『アララギ』を創刊。
近代短歌の歴史を切り開いた一人です。
こんな短歌があります。
「鶏頭の紅ふりて来し秋の末やわれ四十九の年行かんとす」(左千夫歌集より)
鶏頭(けいとう)は、赤い花が鶏の鶏冠(とさか)状に見えるのでこの名前になりました。
熱帯アジア原産なのに、日本へは既に、万葉時代に渡来していました。
そんな赤い花がおとろえて秋も末。
自分は49歳の年が過ぎてゆく。
平均寿命が50歳もいかない時代。
この短歌には、もの悲しさがただよっています。
●日本の平均寿命の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新) - ガベージニュース
http://www.garbagenews.net/archives/1940398.html
上記のサイトを見ますと、人生50年にも満たない時代だったのです。
私、もう死んでてもおかしくないのね。
1947年の調査で、ようやく男女とも平均寿命が50歳を超えるのです。
今は随分と長く生きられるようになったけれど、これは食事や医療のおかげだそうで。
人間の本体自体は、昔と変わっていないと、専門家から聞いたことがあります。
※
50年も生きれば、もう人生ひと通りの時間を過ごしたことになるのです。
それじゃあ、50歳を過ぎたら、人はどうたち振る舞えばよいのでしょうかね。
今年になって、私のまわりの40歳後半以上の人たちが、転職をするようになりました。
以前なら、35歳を過ぎたら転職は難しいから、リスクを負ってまでする人は少なかったです。
しかし実際、新たな場所で活躍しようとチャレンジしています。
昔と違って、40歳後半を超えても、「枯れる」という感覚はないのかもしれませんね。
少なくとも、チャレンジ精神のある人には。
最近、私はちょっと疲れ気味です。
今流行の、「ひとりブラック企業」ってやつです。
この労力をもっと、別な自分らしい人生に注ぎ込みたいという人は多いかと思います。
近藤先生のロシアでの日本画展覧会の準備を手伝っていた時は、忙しかったけれど楽しかったなあ。
●「ひとりブラック企業」を誇る残念な人たち _ 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/138386
●現在、新潟市出身の日本画家・近藤幸夫先生が、ロシアで展覧会をおこなっています
http://kanzaki.sub.jp/archives/003706.html
いろんな意味で過渡期なこの時代。
50歳を過ぎて、単なる消耗戦にならないような生き方をしたいものです。
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