「実業界の父」と呼ばれる渋沢栄一。
現在のみずほ銀行、東京海上日動火災保険、JR、東急電鉄、東京電力、東京ガス、サッポロビールなど、500近い会社を興した人物です。
また、東京証券取引所や商工会議所の設立にも中心的役割を果たしており、「日本資本主義の父」とも呼ばれています。
経営と道徳の合一という精神を説いた最初の人物として、いまも産業界に生きる者たちの大きな指標となっています。
口述筆記の書である「論語と算盤(そろばん)」が世に出たのが1916年。ちょうど100年前です。
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【論語と算盤(そろばん)】
●論語と算盤 (角川ソフィア文庫) _ 渋沢 栄一 _本 _ 通販 _ Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/4044090017/
・「富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ」
正しい道理によって自分を律すること・・・これが本書に一貫して流れる思想。
・商人の社会的地位が低い時代。
武士道の高潔な精神と、富を生み出す商人としての才覚。
これを併せ持つことで商業を興し、同時に公正な商人道を世に広めようと考えた。
その精神的な支柱としたのが孔子の「論語」だった。
・商才とは、道徳をもって根底としたもの。
道徳と離れた不道徳、欺瞞、浮華、軽佻の商才は、小才子、小悧口であって、決して真の商才ではない。
・当時ももちろん競争はあった。
競争にも、善意と悪意の2種類があると語っている。
善意の競争は、自社商品の品質向上に努め、競争のレベルを高めること。
悪意の競争は、他社の利益を奪うこと。
自分の良心に照らし合わせれば、善意の競争と悪意の競争との境界線がわかるというもの。
良心に恥じない仕事をせよ。
どんなに大きな誘惑であろうと、決して不正を行わない。
企業倫理を尊守して公正な競争を行なえと述べている。
(解説:本田有明さん)
※※※
大物や有名で目立つ人は、ひとつの不正で失脚し、そこで活動が終了していますよね。
なんかそのパターンばかり。
綺麗に終了というのが、あまり無いような。
それだけ、富や地位、権力を手にしてしまうと、悪い誘惑を引き寄せやすくなり、ついついそれに手をのばしてしまうものなのでしょうかね。
それなら、地味に過ごしているほうがいいやと思ってしまいます。
それはそれで、50歳になったら、いろいろ焦ってしまうのかもしれませんが・・・。
そして、焦ったときの判断ほど、ろくでもない事を選択しやすくなるもの。
私のろくでもない人生観と知識、欲望では、あまり良い選択はできないでしょうね。
だからこそ、「論語」や過去の偉大な人物の考えを読みふけり、自分の生き方へ反映させるべきなのでしょう。
上記のとおり、「不正」は良くない。
それに付け加えるなら、現代では「嫉妬(しっと)」も良くないのでしょうね。
SNSの発達のおかげで、他人の見栄や自慢が、否が応でも目に入ってしまいます。
それを「嫉妬」の感情で見てしまうと、自分の心がどんどん腐ってしまいます。
あまり精神的に強い方ではないので、ヤバそうなものからは、自分の方から遠ざかっています。
仕事でも、嫉妬とかの感情を出すのはまずいので、心を落ち着かせています。
冷静に、冷静に。
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