(朝起きて、隣の寺へ歩いていったら、雪に埋もれていて驚きました)
ふと思い立ち、この土日は温泉宿に泊まってきました。
理由は、小説を静かに読みたかったからです。
今回読んだのは、川端康成の「雪国」です。
新潟が舞台の作品です。
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舞台は新潟県の上越です。
上越国境の清水トンネルを抜けた先にある湯沢温泉。
さすがにそこまで遠くへは行きたくないので、新潟駅から送迎バスが出ている温泉宿に泊まりました。
わずか45分もクルマで走ると、そこは真っ白な世界でした。
新潟市は、ここしばらくの雨で、雪が全くありません。
だから、その雪景色がとても新鮮でした。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。」
誰もが知る冒頭の一文。
案外、この作品の内容を知っている人は少ないのではないでしょうかね。
ストーリーはあるようで無いようなもの。
しかし、文体の雰囲気が良い。
難しい言葉もありますが、私は電子書籍端末kindleで読んでいるので、分からない言葉は画面をなぞれば辞書が解説してくれます。
難しいと言っても、現代の生活とそこまで大きくかけ離れた時代では無いので、別段この小説に違和感はありません。
※
この「雪国」という小説は、東京の金持ちの小太りオッサンが、新潟の雪国で暮らす芸者・駒子(20歳前後)とイチャつくお話し。
男は東京に妻子がいるのですが、時折この温泉宿へ通い、駒子とイチャつきます。
男はこの土地でもう一人、葉子という女の子も気になります。
ある日、火事が起きます。
出火した建物の2階から、葉子が落下。
島村と駒子が駆けつけます。
そこで唐突に、物語は終了。
その後のことは何も書いていません。
最後にいきなりストーリーがブッツ切れで終了するのには驚きました。
映画やドラマにもなったそうなのですが、これをどう映像作品として成立させたのか、とても興味があります。
私自身、このお話しは、文体を愛でているだけで気分が落ち着きます。
静かな部屋で読んでいるだけで良いのです。
そのために、この雪の宿に泊ったのですから。
※※※
去年、現美新幹線で、「雪国」の舞台へ行きました。
越後湯沢駅を降りて、歩いてすぐのところです。
雪深い地方は、新潟以外にもいくらでもあります。
しかし、雪国=新潟・・・しかも、良いイメージを作ったのは、この作品のおかげかもしれませんね。
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