哲学者 ルネ・デカルトの著書「方法序説」。
「われ思う、故に我在り」の言葉で有名ですよね。
タイトルをかみくだくと、「ものごとを順序だてて考える方法がわかる本」ということになります。
●方法序説 (岩波文庫) _ デカルト, Ren´e Descartes, 谷川 多佳子 _本 _ 通販 _ Amazon
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●哲学者・デカルト「方法序説」〜4つの学び方の態度
http://kanzaki.sub.jp/archives/003766.html
彼は幸福に生きるための指針として、次の4つを定めました。
1.周囲の人々の最も穏健な意見に従って自分を導くこと。なにごとも「極端」を避けること。2.行動においてきっぱりとした態度をとること。こうと決めたらやりとおすこと。
3.運命よりも自己に打ち勝つこと。自分の欲望を変えるよう努めること。
4.さまざまな仕事を吟味して最もよい仕事を選択すること。
現代を生きる一般の私達でも実行できそうなものばかりですね。
あれこれ生き方を模索しながら、年齢を積み重ね、自分の思考方法というものが確立していくものです。
大きな仕事・・・特に、大勢の人にやってもらう内容を構築する際には、その仕事の中心人物の考え方というものが、大きく反映するものです。
規程集やマニュアルは、その人のものの捉え方が文面化したものだといってもいい。
たくさんの人がその作成した書類に目を通し、あれこれ意見します。
それに対して、作成した中心人物というものは、割りかしサクサクと返答できるものです。
なぜなら、その文面は結論だけであって、そこに至るまでには様々な思考・取捨選択があったからです。
いろんな選択肢があった中で、それを選んだのには理由があります。
そういった細かい経緯を体験しているからこそ、サクサク返答できるのです。
当たり前のことですが、なぜそのような考えになったのかを理解している人に、かなうわけがありません。
自分で経験し、あれこれ考え、失敗し、再度チャレンジする。その繰り返し。
これに勝るものはありません。
ものごとを順序だてて考えるやるには「時間」が必要です。
残念ながら現代の企業では、その担当者へ、ちゃんと時間を与えていないことが多いです。
日々の業務をやりながらでは、じっくり考えることなんてできません。
中小企業ほど、その傾向が高いものです。
そうすると時間が無いから、担当者は既存のものをあちこちから「コピペ(複製・貼付)」して、チグハグなものを作るしか無い。
単にコピペした集合体だから、各部分のなぜそのような考えになったのかが理解できていない。
根幹に関わる部分の重大なバグに気づかず、実行してから大問題になってしまう。
担当者は責任を追求され、心を病む。
地位のある人が若い人に、「哲学をもて」といいます。
その意味、ちゃんと分かっているのでしょうかね。
哲学を持つには、ものごとを順序だてて考える時間が必要です。
若者を消耗品として酷使している企業は、哲学が無いといえましょう。
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