2017年12月24日

「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」〜姿形を変えたり、必殺技は繰り出せませんが、最良の人生を歩む方法とは?

「仮面ライダービルド」という特撮番組があります。
主人公は、過去の記憶が無い天才物理学者です。
日夜、仮面ライダーに変身して戦っています。


実は、自分が悪の組織を作った張本人だと知ります。
そこで悩み、そこから復活するのが今年最後のお話しでした。


この物語、その辺のアメコミヒーロー映画なんかより、ずっと大人向けです。



5分でわかる仮面ライダービルド[公式]



「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」



●青空文庫:ジーキル博士とハイド氏の怪事件
http://www.aozora.gr.jp/cards/000888/card33205.html


医学博士・ジーキルは、もう一つの自我を抱えていました。
その欲望を満たすべく、変身薬を開発しました。
薬を飲むと、背が縮み、人相が醜悪になって、その人相どおりの性格に変わります。


ハイドに変身すると、街角でぶつかった相手を平気で殴り倒します。
その凶暴さはエスカレートし、殺人を犯します。
指名手配されるも、薬を飲めばジーキル博士に戻るので、捕まることはありません。


自分の人格の良い部分だけを表の顔(ジーキル博士)にさせて、悪い部分はすべて裏の顔(ハイド)に任せます。


薬を常用しているうちに、効き目が弱くなり、ジーキルはハイドの人格に支配されるようになります。


大量の薬を飲むことで、ようやくジーキルの人格を取り戻した彼は、急いで懺悔のノートを綴り、ピストル自殺を遂げることで終わります。


今の時代でも通用するプロットですね。



人は誰しも、変身願望というものがあります。


ヒーローに変身して、世界を救いたいと考える人もいるでしょう。
反対に、特殊能力で犯罪を行いたいと考えてしまう人もいるかもしれない。
仮に、透明人間になれたとして、男がエロ目的以外に活用を見出すのは不可能ではないか。
どれにしたって、現実世界では不可能ですが。


人生最大の不幸は、「自分の嫌いなことをやって、毎日を生きること」だと思います。
「俺の人生、こんなはずじゃなかった!」
毎日のことゆえ頭から離れませんので、じんわりと心を侵食していきます。


そういう日々のうっぷんを晴らすため、変身願望というものがあるのかと思います。


本来なら、楽しいことで生活したいものです。
そのために必要なものは「環境」だと考える人は、転職をするでしょう。
けれど、新天地が最良とは限りません。


無難なのは、「考え方を変える」ということなのかな。
同じ事象でも、最悪と捉えるか、それとも反対に捉えるか。
その人の性格が出ますよね。
本人の捉え方次第なので、時間も他人の力も不要。


姿形を変えたり、必殺技は繰り出せませんが、最良の人生を歩む方法だと思います。

Posted by kanzaki at 2017年12月24日 21:54