映画監督・黒澤明さんは、「相手のセリフを聴け!」といつも大俳優や大女優たちを叱りつけていたそうです。
映画撮影にはしっかり台本があり、自分のセリフも順番も決まっています。
あえて相手のセリフを聞かなくても、ドラマは進行できます。
しかし、それではセリフが生きない。
二人の呼吸が合わない。
「間(ま)」が語らない。
だから「相手のセリフを聴け!」と叱ったのです。
相手が何を言い、何と答えるかを集中して聞くのです。
そうすれば当然、自然な会話となり「間」が生まれます。
そこには機械的な応対にはない、リアルな言いよどみや絶句も生まれるでしょう。
(元NHKアナウンサー岡部達昭さんの解説)
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仕事に追われてくると、テンプレート的な応対になっていきます。
過去の経験則から、自然とそうなってしまいます。
それそのものは、決して悪いことではないと思います。
問題は、「相手の話しを聴かないこと」だと思います。
話し半分で、過去に似た問題を思い出し、さっさと解決方法を導いてしまう。
あとになって、本当にそれで良かったのだろうかと反省します。
自分にとっては何度めかの似た問題でも、相手にとっては初めてかもしれない。
実はよくよく聞いてみたら、過去にあった事例とはまったく異なるものかもしれない。
人の話を聞けないのは、加齢によって集中力がなくなってしまっているせいもあるかも。
ADHDの可能性もある。
また、自分を認めて欲しいという承認欲求が強いせいかもしれない。
理由はいくつかあるけれど、まず少なくとも、姿勢と目線は相手に向けなくてはいけませんよね。
それだけなら、意識すれば可能です。
人の話しをちゃんと聞くという当たり前のことを改めて行おうと思う次第であります。
そこには、黒澤監督も納得の、本当の「間」が生まれることでしょう。
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