嫌いな言葉のひとつに、「できて当たり前」という言葉があります。
よく職場で耳にする言葉です。
言葉の暴力の筆頭なのに、当たり前に使われます。
その仕事のベテランに限って、その仕事がはじめての人間に対し、ちょっとでもミスしたりオロオロしていると怒鳴りつける。
「あなたはその状態になるまで、どれぐらい時間がかかったのですか?」
※
正確無比、高速処理をこなせるのは、それ相応の経験があるからです。
才能や向き不向きもあるでしょう。
怒鳴りつける人は、もし自分が全く違う職種の仕事へ回された際、自分もそういう仕打ちが待っていることを理解していないのでしょうかね。
下記は、先日書いた記事の抜粋です。
●道案内できますか?〜カーナビ、スマホの発達により、説明力が衰えた現代人
http://kanzaki.sub.jp/archives/004092.html・道案内の難しさは「理解のずれ」。
・その場所を知っている自分と、分かっていない相手との会話。
道案内に限らず、説明や報告をするにあたって最も大事なことは、自分が分かっていることを一方的に話すのではなく、まず聞き手がなにを分かっていて、なにが分からないかを正確につかむことです。
「できて当たり前」の考えの人は、相手への説明力が衰えている人です。
この精神的暴力は、年代が上の人に多いです。
そういう考えだから、相手がその仕事をひとつ完了しても、なにも褒めたり感謝もしない。
職場だけではありません。
お客様が、そのお店へつきつけるクレームもそう。
「それがプロだろ? それぐらい気づけよ!」とか、自分のことを棚に上げて怒鳴る人もいますね。
これは、お店の人に「できて当たり前」を言葉の暴力で表現したものです。
誰だって最初は初心者。
プロだって人間なのだからミスはある。
管理職として、この「できて当たり前」という言葉は、絶対に使わないようにしています。
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