帆船の模型。
これは、私の日本画の先生が約50年前、小学生の時に作ったものです。
完全自作、フルスクラッチですよ。
埃は被ってはいますが、劣化等はあまり見られません。
ボディが木なので、塗料を塗ったプラモデルほどは経年劣化は起きないようです。
本体は50センチぐらいあるかな。
ちゃんと内部に骨格があり、それを表面が覆う形なので、本物と同じです。
小学生でこれだけのものを作れるというのはすごいですね。
曲面も多用されており、左右対称なので部品を作るのだって大変でしょうに。
これだけ精密に作るには、詳細な設計図が必要です。
当時、小学生だった先生は、模型メーカーへ手紙を出したそうです。
模型を作るお金が無いから、自作したいと。
その為に、設計図を送ってほしいと書いたのです。
すると模型メーカーさんは、見ず知らずの少年の夢をかなえるため、図面(青図、青焼き)を送ってくれたのです。
メーカーには一銭の得にもならないし、重要な企業秘密情報です。
それを送ってくれるなんて、昔は時間の流れが穏やかだったのですね。
そういや昔、私もちょっと似たような経験があります。
当時、任天堂からゲームウォッチというゲーム機が販売されていました。
友達みんなんで、ゲームウォッチ用のゲームのアイディアを書き、それを任天堂へ送りました。
すると後日、任天堂からお礼の手紙が届きました。
直筆なのか活字なのか、文面はどういったものかは思い出せません。
しかし、地方の見ず知らずの子供に対し、きちんと感謝の手紙を送ってくれる姿勢に感動したものです。
令和になって数か月。
平成のような駆け足の時代から、ちょっとは昭和のスローな気質に戻ってもらいたいものです。
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