「人工知能の父」と言われるMIT人工知能研究所の設立者、マービン・ミンスキーがリチャード・ファインマンを評した次の言葉が、質の高いアウトプットを出すことについての本質を突いている。
「いわゆる天才とは次のような一連の資質を持った人間だとわしは思うね。
●仲間の圧力に左右されない。
●問題の本質が何であるかをいつも見失わず、希望的観測に頼ることが少ない。
●ものごとを表すのに多くのやり方を持つ。
一つの方法がうまく行かなければ、さっと他の方法に切り替える。
要は固執しないことだ。
多くの人が失敗するのは、それに執着しているというだけの理由で、なんとかしてそれを成功させようとまず決め込んでかかるからじゃないだろうか。
ファインマンと話していると、どんな問題が持ち上がっても、必ず〈いやそれにはこんな別の見方もあるよ〉と言ったものだった。
あれほど一つのものに固執しない人間をわしは知らないよ」
『ファインマンさんは超天才』 C・サイクス著、大貫昌子訳/岩波書店
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私が思っていた「天才」とは違っていました。
その人独自のやり方をひとつ持っていて、それを駆使してやりとげているものだと思っていました。
そういう物珍しいものだから、本を出版できるのだと。
実はまったく真逆なのですね。
駄目だと思ったら、どんどん別の方法を見つけて試してみる。
それならば、私たち凡人でも可能かもしれません。
本を書く人は、それを売らなければいけないから、その手法に固執してしまう。
しかし私たちは、本屋に並べてある無数の本から、いくらでも選択できます。
本だけではなく、尊敬できる人から教えを乞うこともその一つでしょう。
なんだか気が楽になれます。
私たちも天才になりましょう。
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