丁寧に仕事をする人が、評価が高いとは限らない
●『会社では教えてもらえない アウトプットがすごい人の時短のキホン 【会社では教えてもらえないシリーズ】』(各務 晶久 著)より
【丁寧に仕事をする人が、評価が高いとは限らない】
Aさんは一見雑に見える資料しか作成しないし、電話やメールも用件だけでそっけない。
定時でスパッと帰るし、あまり仕事熱心にも見えない。
一方、Bさんのほうがきれいな資料を作成するし、調べものもきちんとしている。
夜遅くまで残って熱心に仕事もしている。
それなのに、上司やお客様から評判がいいのは、いつもAさんのほうだ。
皆さんは、このようなケースを目にしたことはありませんか?
すべての仕事を丁寧に、完璧に仕上げるべきだと思っているなら、残念ですが、この先も残業地獄から抜け出せないし、会社や上司から評価されないでしょう。
なぜなら、作業時間は会社からみればコストだからです。
なんでも丁寧に、完璧にという考え方には、費用対効果の視点が抜け落ちてしまっているのです。
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タスクには、「必ずしなければならない(=Mustタスク)」と「やったほうが望ましい(=Wantタスク)」に分類できます。
たとえば、比較検討用の一覧表の提出はMustでも、その表を美しく仕上げることはWantです。
会議の開催はMustでも、リマインドメールはWantです。
Mustか、Wantかを判断する基準は、そのタスクをやめて困るかどうかです。
Wantタスクは、手間やコストと有効性を天秤にかけて取捨選択します。
つまり、費用対効果で、やるかやらないかを判断するわけです。
Wantタスクでは、いい意味で「手を抜く」ことが効率化です。
仕事が遅い人の中には、Wantタスクに時間をかけすぎて、Mustタスクに手が回っていない人をよく見かけます。
これでは本末転倒ですし、効率化は望めません。
「これはMustか? Wantか?」と常に自問自答する習慣をつければ、きっと仕事のやり方は変わるはずです。
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そのヒントとなるのが、自分の「主業務」と「付随業務」が何かを考えることです。
「Want」タスクの効率化は、「付随業務」に関するものから行わねばならないからです。
まず、「主業務」とは、文字通り自分の仕事のメインの業務、価値を生み出す仕事を言います。
営業だとお客様と商談を進め、売上を上げることです。
プログラマーだとプログラムを書くこと、医師だと患者の治療や診察です。
一方の「付随業務」とは、「主業務」以外の仕事を言います。
日々の日報作成、会議、出張旅費精算、アポイント調整、挨拶状の送付、社内回覧物の閲覧等々、付随業務にはさまざまなものがあります。
誰でも一日に与えられる時間は平等です。
成果を多く上げ、かつ早く帰るには、成果につながる「主業務」にできるだけ多くの時間を使い、「付随業務」に割く時間を減らすことです。
付随業務にいくら時間をかけても、成果は上がらず、評価されません。
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残業を減らしたいし、就業中に無駄なことは極力減らしたいものですね。
そのためにどうしたら良いか。
細かい部分で模索するより、まずは上記のような大分類で考えてみるのも良いですね。
Posted by kanzaki at 2022年01月27日 06:54