2022年03月01日

不安を解消しようと思ったら、不安の正体をできるだけ突き止めましょう

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●『「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法』(佐藤恵美 著)より


「怒り」という感情は、「怒り」として形成されるまでに、「不満」や「不安」としてくすぶっています。
あるいはまた、「怒り」は七変化しやすく、「不満」や「不安」として形作られている、ともいえます。


いずれにしても職場において「怒り」として感情が暴発する以前には、長い間「不安」を感じ、その感情に翻弄されていることが多いのではないかと思います。
職場で「判断が怖い」という気持ちになっている人は、こうした不安にいつも身を置き、時にそれが怒りへと発展するわけです。
ですから、不安をどうにか減らすことができたら、気持ちが楽になるし、怒りの暴発も防げるはずです。

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自分がコントロールできないことについて、どうなるかわからないのに、どうすればいいのだろうか、と考えているわけです。
コントロールできないこと、どうなるかわからない不確定なことに対して考えるわけですから、「こうしよう」という方針はなかなか立ちません。


ですからいつまでも安定しない心、つまり「不安」の状態となるわけです。
茫漠とした「どうしよう」というところに漂っているうちに「どうしよう」が膨張していきます。


不安とは正体が不明確ななかで大きくなっていってしまうのが特徴なのです。 
不安を低減、解消しようと思ったら、まず不安の正体をできるだけ突き止めることです。
自分はいったい何が嫌だと思っているのか、何を避けたいのか、何がどうなると困るのかをできるだけ明確にすることが大事です。 


この作業ができると、不安の低減・解消の大半ができたも同然です。


なぜなら、嫌なことや困ることが、もし自分自身の行動や働きかけで避けられることであれば、実際に行動したり、相談を始めたりできるからです。


もし自分ではどうにもできないことであれば、それは考えても仕方ないと割り切る方向で考えたり、あるいはまた、もしそうなったとして、それで失うものは何か?と逆説的な現実検討をすることもできます。


つまり、茫漠とした正体不明な「不安」から「問題解決思考」に移ることができるのです。
実際に不安にさいなまれない人は、この方法を実に素早く導入できます。


不安の中にいるときは、まるでオールを持たずに大海を漂っているようなものですが、「問題解決思考」になると、オールを持ってとりあえず向かうべき方向性が決まるわけです。


これが、周囲から見れば「自信がある」ように見えるのです。
どんなに自信があるように見える人でも、本当は不安があります。
しかし、正体不明な不安の正体をできるだけ早くあばき、とりあえずできる行動にいかに早く照準を合わせられるかで、不安に翻弄されるか、不安を前進に代えられるかが違ってくるといえるでしょう。


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【コメント】


不安の正体を突き止める・・・そういう姿勢が解決へ向かわせるのですね。


確かに、不安でいる間って、その漠然とした状況の中で、「ただ、その場にじっとしている」というケースが多かったです。
何もしない。
それじゃあ、まったく進展がある訳がないですよね。


ほんのちょっとでもいいので、自ら行動する。
行動すると大抵、新たな問題が発生します。
けれどそれは、こうどうしたからこそ進展した「成果」です。
そうやって、少しでも成果を得ていけば、目標へ進めることができます。


行動しましょう。
Posted by kanzaki at 2022年03月01日 06:53