2022年03月09日

「なぜ」を5回繰り返せ〜トヨタが実践する問題解決法

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●『トヨタで学んだ自分を変えるすごい時短術』(原マサヒコ 著)より


モノが売れない人に「頑張って売れ!」とハッパをかけてもムダですし、残業ばかりで家に帰れないのに「早く帰れ!」と無理やり帰らせても、本当の意味での問題解決にはなりません。
問題を引き起こす根っこをきちんと把握して対処しなければ、問題が別の形で現れてしまうからです。


仮に、遅刻が多い若手社員に、先輩が気を利かせて「いい目覚まし時計があるんだよ」と大音量の目覚まし時計をプレゼントしたところ、遅刻が減ったとします。
しかしこの解決策では、短期的には遅刻を防いでくれるかもしれませんが、彼の抱える悩みは解決できていません。
それを放置していれば、やがては体調を崩して仕事の効率が下がってしまったり、最悪の場合、仕事ができなくなってしまうかもしれないのです。

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問題の「絞り込み」と「深掘り」で問題が発生する根本原因を明らかにし、本当に対処すべきことがなんなのかを特定しなければならないのです。
トヨタには、これを具現化した言葉があります。
それは、「爐覆辞瓩鬘飢鷏り返せ」というものです。


これは「なぜなぜ分析」とも呼ばれており、その名のとおり、発生した問題の原因を探るために「なぜ?」をぶつけていくものです。
「なぜ?」「なぜ?」と論理的かつ客観的に問題を掘り下げ、隠れた根本原因を見つけ出すというわけです。


この考え方は、もともとトヨタをはじめとする製造業を中心に広がった手法ではありますが、最近ではITの現場などホワイトカラーの職場にも浸透しつつあります。

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先ほどの若手社員の問題をもう一度考えてみましょう。 


「遅刻が多い」
「なぜ?」
「朝早く起きることができないから」
「なぜ?」
「寝るのが遅いから」
「なぜ?」
「毎日遅くまで飲み歩いているから」
「なぜ?」
「仕事で悩んでいるから」
「なぜ?」
「なかなか成果が挙がらず、みんなに迷惑をかけているから……」


このように、「なぜ?」を5回繰り返すと、若手社員が毎日遅刻する根本原因が見えてきます。


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【コメント】


この「なぜ5回」を導入している企業も多いです。
理由は5つ。


1.問題に対して早期に対策をしたいから
2.問題に対して最も適切な解決策を見出したいから
3.問題の再発を確実に防ぎたいから 
4.対策の正当性を示して上司を納得させたいから 
5.顧客から問題の原因を説明するよう求められることが多いから


企業が考えるあらゆる問題の根っこの部分を解決するのに役立つようですね。


問題は上司が部下に、この問題解決を丸投げすることです。
問題の根っこですから、物凄く深いものなのに、一人に負荷をかけさせることです。
そして、人材が消耗したら入れ替えるようでは、人が育ちませんもの。
丸投げはよくありません。
広い意味で、諸悪の根源は丸投げだと思っています。
Posted by kanzaki at 2022年03月09日 06:54