●『超訳 自省録 よりよく生きる』(マルクス・アウレリウス 著)より
【評判など無意味だ】
高所から眺めてみよ。
無数の人間の群れを、無数の儀式を、嵐のなかや凪のなかに漕ぎ出す無限ともいえるほど多様な人びとを、この世に生まれ、つどい、そして死んでゆく人びとのさまざまなあり方を。
そして、過ぎ去った世代に生きた人びとの生活や、これから生まれてくる世代の人びとの生活を。
未開の諸部族のなかでいとなまれる生活を。
いかに多くの人が、君の名前すら知らないことか。いかに多くの人が、君の名前を忘れてしまうことか。
いかに多くの人が、君のことをいま賞賛しているのに、たちまちのうちに君を非難するようになることか。
死後に名前が記憶されることに意味はない。
評判も、その他なにもかも。
私たちはまったく同様に、全人生をとおしてそのような見方をしなくてはならない。
ものごとがまことしやかな印象をもって立ち現れるときは、横たえて丸裸にし、いかに取るに足らないものかをよく観察し、礼賛することばをすべてはぎとってしまわなくてはならない。
なぜなら、うぬぼれほど判断を誤らせるものはないのであり、意義ある仕事に従事していると確信しているときほど、君はあざむかれているからだ。
(6−13)
※※※
【コメント】
人の評判を気にして生きるのは疲れます。
なんていうか、相手の心まで自分の事のように感じてしまうからです。
この数年、「自分を利用しようとしている人」「お世話役にしようと服従させようとしている人」については、距離をおくようにしています。
少なくとも、自分から声をかけようとは思いません。
そんな人に評価されても意味がないからです。
そういう名声は必要ありません。
そんな労力があるなら、良書を読んでいたいです。
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