●『LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義』(吉森 保 著)より
覚えておくと便利な考え方があります。
それは、「相関」と「因果」です。
相関関係と因果関係というこのふたつの言葉は、科学の基本です。
相関というのは、目に見える関係です。
研究の観察結果でもあります。
たとえば、さきほどの例だと、「暗い部屋に入ってスイッチを押したら電気がつく」のは相関関係です。
そして、この情報だけだとスイッチを押すことで電気がついたとはいえないと先ほど言いました。
つまり、相関関係とは「原因と結果ではないかもしれない」関係です。
因果関係とは、確実な「原因と結果の関係」です。
相関関係には因果関係が含まれていることはありますが、相関=因果ではありません。
でも人は相関関係を因果関係だと思い込みがちです。
因果関係があることを示すには、観察だけではなく実験や検証が必要なことが多いです。
さきほどのスイッチの問題だと、因果関係だというには「壁をはがして電灯とスイッチがつながっていることを確認し、線を切断したら点灯しないことを示す」必要があります。
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【コメント】
「相関」と「因果」。
普段なら、この二つをごちゃ混ぜにしていても大抵は問題ありません。
しかし、緊張感のある場面では、この二つの区別をしていないと、命取りになるやもしれません。
そういう状況下だと、まともな思考ができないので、過ちに陥りやすいです。
原因究明とその解決は、本当に大変です。
せめて、まともな思考ができる環境で働きたいものです。
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