●『頭が冴える禅的思考 (SB文庫)』(枡野 俊明 著)より
一つの部署や一つの会社だけが唯一無二の土表ではないことを知ってください。
「人間到処有青山」という言葉があります。
( 世の中その気になれば何処ででも死ねるということ。
また、そうであるから故郷を離れ世界に雄飛するのに躊躇してはいけないということ)
「青山」とは、分かりやすく言えば、自分にとっての幸せな場所ということ。
人はどうしても、いま自分がいる場所に執着をしてしまいます。
この会社がすべてだ。
この部署以外には行きたくない。
これこそが自分にとっての仕事なのだと。
自分が働く会社や、仕事に愛着を感じるのは当前のことです。
それは悪いことではありません。
ただし、それだけに執着してはいけない。
あまり一つの土俵にこだわっていると、周りにある幸せがどんどん見えなくなっていくこともあるのです。
自分がいる土俵に幸せの種が落ちていないのなら、隣の土俵に上がって探してみればいい。
視野を広げて見れば、どこかに必ず青山はあるものです。
※※※
【コメント】
「隣の芝は青い」「幸せの青い鳥」なんて言葉があります。
相反する内容ですよねえ・・・。
けれど、視野を広げるのは良いことです。
学校と家のある範囲だけが自分の世界だった場合、イジメ等を受けたらたまったもんではありません。
しかし、進学・就職をして別の場所に身を置くことで、辛い思いから抜け出せるというのもよくある話しです。
しかし、たくさんの他の土俵を羨ましがっていると、身近な幸せがどんどん見えなくなっていくこともあります。
極端な判断は難しいですねえ。
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