●『不安と折り合いをつけて うまいこと老いる生き方』(中村 恒子, 奥田 弘美 著)より
(奥田)
話を元に戻しますと、漠然とした不安に襲われたときは、
「無意識に他人と自分を比べていないかチェックすること」、
そして「自分の人生の不完全なところにばかり目を向けないこと」が大切。
さらに可能ならば「不安の根っこ探し」をして、それを解消するような行動をしていければ、なお良しですね。
(中村)
そうやね。
あれやこれやと忙しく動いているうちに、不安を感じる暇もなくなるってこともあるからね。
豊かな時代になって、自分と向き合う時間がたっぷりとれるようになったのは、けっこうなことやけど、思い悩む時間まで増えてはね。
まだ来ない未来のことを過剰に心配したり、考えても仕方のない類の悩みに囚われたりしているのに気がついたら、さっき言ったみたいに考える暇もないくらい仕事をしたり、家事をしたりして体を動かして、頭から追い出す。
これに限るよ。
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【コメント】
確かに、自分と向き合う時間が増えたせいで、かえって思い悩むようでは困りものです。
忙しく動いていた方が、くよくよ考えないで済むのも確かです。
問題は、その忙しく動くさじ加減ですよね。
50代は働き盛りとか、脂がのっているとか言う人もいます。
しかし、少しずつ気力・体力が衰える時期でもあります。
多分、50代後半になると顕著なんでしょうね。
私は少しずつスローペースに移行したいと考えています。
見栄はいらない。
贅沢もいらない。
静かに淡々と過ごしたい。
記憶が薄くなってきた昭和時代の感覚。
今とは真逆すぎるので、少しずつ移行していこうと思います。