●『超訳ベーコン 未来をひらく言葉 (ディスカヴァークラシック文庫シリーズ)』(佐藤けんいち 著)より)
【嫉妬は暇から生まれる】
お節介でせんさく好きな人は、たいてい嫉妬深いものだ。
自分の利益になるから他人事に興味しんしんなのではなく、他人の運命を芝居見物のように眺めるのが快感であるに違いないからだ。
自分の仕事しか考えていない人には、他人を嫉妬しているヒマなどない。
というのは、嫉妬というものは、さまよい歩く情念であって、街路をうろつき、家にじっとしていることなどないからだ。
古代ローマの喜劇作者が登場人物に語らせているように、「せんさく好きな人で、悪意をもたない人などいない」のである。
『エッセイズ』
※※※
【コメント】
大昔の哲学者の意見ですが、なんら現代と「心」は変わらないようですね。
「嫉妬」という感情は極力、海の底に沈めておいた方が良いと思います。
(その海底奥底まで潜ってくる相手もいるのが困りものですが・・・)
しかし我々は人間ですし、相手によっては、そういう感情が巻き起こってしまいます。
私はそういう時、可能な限り、物理的に距離を置きます。
相手にとってもその方が良いでしょう。
どうしても必要があれば、その時だけ(嫌々ながらも表面はクールに!)物理的接触をすればいい。
この年齢になって思うのは、「死ぬときは人間、そうそう変わらない」・「生きるのに必要なお金はそこまで必要ない」ということ。
無用な嫉妬で自分の貴重な時間を無駄にしない方が良いです。
そういう時は、相手に対して距離を置き、無関心になるのがお互いにとって良いと思います。
嫉妬を養っているほど、我々は暇じゃありません。
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