●『残業学〜明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?〜 (光文社新書)』(中原 淳, パーソル総合研究所 著)より
「残業は遺伝する!? そんな馬鹿な!」と思われるでしょう。
もちろん、決して実際に親から子へと遺伝するわけではありません。
本書では、長時間労働の雇用慣行が、前の世代の上司から、現在の部下に世代間で引き継がれること(世代継承)を「遺伝」と呼ぶことにします。
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「若い頃に長時間残業をしていた経験がある上司」の下で働く部下は、残業時間が長くなる傾向にあります。
「長時間残業上司が、次世代の長時間残業部下を育てている」わけです。
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興味深いのは、新卒入社した会社が「残業が当たり前の雰囲気だった」と答えた上司は、転職して会社が変わっても、やはり部下に残業を多くさせる傾向が強いところです。
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新卒入社した会社が「残業が当たり前の雰囲気だった」と答えた上司は、転職後のマネジメント行動に下記のような特徴が見られました。
・自分の仕事が終わっても職場に残る
・時間をかけて仕事をする部下を評価する
・優秀な部下に優先して仕事を割り振る
・これまでの慣習ややり方に固執する
つまり、「新卒入社時に自分自身が受けていたマネジメント」と同じマネジメント行動を上司になってからもとる傾向が強いのです。
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【コメント】
中小零細企業の殆どがそういう環境、性格だと思います。
だから、どこへ転職しようが、この傾向は変わらないです。
今の会社で不満のあることは、よそへ移っても変わらない。
だから、他者にその構造改善を頼るのではなく、自分の中から(性格から)変えていくしかありません。
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