2024年01月27日

薫習〜周りの5人の平均が自分

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●『今ここの生き方: 明日死ぬとしたら今日をどう生きるか 幸せな生き方』(谷崎 玄明 著)より


禅語に薫習という言葉があります。
これは、いつも香を薫じていると、気がつかぬうちに、その部屋や敷物まで香りが染みついてしまうように、接する人の行いや考え方が、あなたに影響を与えるということです。


ブッダはこのように述べています。


悪い友と交わるな。
卑しい人と交わるな。
善い友と交われ。
尊い人と交われ。
『ダンマパダ』」


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もし汝が、賢明で協同し行儀正しい明敏な同伴者を得ないならば、譬えば王が征服した国を捨て去るようにして、犀の角のようにただ独り歩め。
『スッタニパータ』


賢明で協同し行儀正しい明敏な同伴者は、善友と解され、そうではない友は悪友と解されます。


仏教では「皆と仲良く」と教えていると誤解されがちですが、そうではなく、悪友と交わるくらいなら、独りの方が断然良いということを述べています。


なぜなら悪友の言葉や仕草といった良くない匂いが、あなたに移ってしまうからです。


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【コメント】


「自分の周りの5人を平均すると自分になる」。


アメリカの有名な起業家ジム・ローンが語った言葉です。
時間を共に過ごすことが多い5人から影響を受けるというもの。


「周りの5人の平均が自分」ということだそうです。
確かになんとなくそれは感じますね。


そもそも、気の合う同士との方が長く接する機会が多いですから。
あまり肌の合わない人は遠ざけますし。


私は長く生きてきて、幸いにも大きな環境の変化もなく過ごせてきたのは幸福でした。
それは周りの方々のお力のおかげだと感謝しています。
空っぽの自分を今の自分になれたのも、そういう周囲の皆様のおかげです。

Posted by kanzaki at 2024年01月27日 07:02