●『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』(中村 恒子, 奥田 弘美 著)より
中村恒子さんは、元・精神科医。
2019年(90歳)までフルタイムの外来・病棟診療を継続。
現在はリタイアして心穏やかな余生を送っている。
(中村先生は、)「他人には他人の人生があり、自分には自分の人生がある」という考え方が徹底しているのです。
先生は何十年も同じ職場で働いていても他人と軋轢を自ら起こすことなく、人間関係のトラブルにも巻き込まれることなく、働き続けています。
決して人に冷たい、情がないわけではありません。
「望まれたらご一緒する」「頼まれたら助ける」というスタイルなのです。
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先生から他人を遊びに誘うことも滅多にないし、おせっかいをしかけることもない。私との長い付き合いの中でもそうでした。
ただ、誰かが悩んで相談したら、時間を惜しまずに話を聞いてくれます。
徹底して受け身で、そして優しく温かいのです。
それができるのは、人間関係でも仕事でも暮らしでも「常に足るを知っている」からだと思います。
「自分や家族が生きていくために必要最小限度のものだけを得られたらええわ」という気持ちなのでしょう。
自分に必要なものは何か。
これを追求していくことが、自分は自分、他人は他人を実践していくヒントになるはずです。
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【コメント】
自分に必要な量というものを意識すると、不思議と心に余裕が出ます。
多分、「見栄をはらない」からかなと。
そういうものに心身を費やしていると、いろんな意味で狭まってくるように思うのです。
考えが狭まる(本音が言えない)。
行動が狭まる(本当にやりたいことが出来ない)。
若い頃には分かりませんでした。
今なら分かります。
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