2024年05月23日

自分の考えを持たない人たちが世の中を作っている

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●『超訳 鴎外の知恵』(森鴎外, 出口汪 著)より


※森 鷗外(もり おうがい):
文久2年1月19日〈1862年2月17日〉- 大正11年〈1922年〉7月9日
日本の明治・大正期の小説家、評論家、翻訳家、教育者、陸軍軍医(軍医総監=陸軍中将相当)、官僚(高等官一等)。
陸軍軍医総監・陸軍医務局長になり、軍医として最高職についた。
その後、予備役となり、帝室博物館長兼図書頭。
公務のかたわら、小説家、評論家、翻訳家として活躍。
代表作『舞姫』(1890年)。

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【地位の高い人は 答えの分かっている質問をするものだ】


地位の高い人があなたに質問をするときは、気をつけたほうがいい。


実は彼自身の腹はすでに固まっているのであって、ただ誰かにそれに賛成してもらいたいだけなのだ。


自分と相手の関係がどの程度かを考えて意見を言わないと、あなたは正直に述べただけなのに、そのために危険な立場に追い込まれることも時にはあるのだ。
「心頭語」

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【愚かな人は善人にも悪人にもなる】


愚かな人とは、自分の意見を待たずに、 他人の言われるままの生き方をしている人のことである。


愚かな人間ほど善い人が導いてやれば善人になり、 悪人が仲間に引き入れれば悪人になるのである。
「知恵袋」

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【自分の考えを持たない人たちが 世の中を作っている】


悪に染まりやすい愚かな人とのつきあい方こそ、 実は世の中のためには最も大切なのである。


なぜなら、社会の大多数は、 こうした自分の考えを持たない人で占められているからである。


こういった人たちはたいてい悪い連中に取り巻かれており、彼らにいいように利用されながら、それに気がつかないからである。
「知恵袋」

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【コメント】


・自分の意見を待たずに、 他人の言われるままの生き方をしている人。


・自分の考えを持たない人たちが 世の中を作っている。


本人は自覚はないでしょうが、そういう人は多いです。
否、広義の意味では、私もその部類に入るでしょう。


自分で懸命にやっていても「定額働かせ放題な会社」で、そこまで権限も無く、それに対して反論するでもなく受け入れて働いている・・・裏で愚痴っていようが、大きなくくりでは自分の意見、考えを持っていないのと変わりません。


あまりにも我を通してみても、結局は居づらくなるし、社会に放り出されても生きていける自信なんてそうそうない。


どこの組織でも今はそうなんでしょう。
そういう社会、日本なんですから。


減点方式な人事評価が日本のやり方です。
無用な失言はしないように意識し、静かにしているしかないのでしょうね。

Posted by kanzaki at 2024年05月23日 07:01