●『整える――心のストレスを消す練習』(枡野 俊明 著)
呼吸を整える──それがすべてのカギを握っています。
そのときの呼吸は丹田呼吸、一般的な言い方をすれば腹式呼吸です。
おへその下二寸五分(約七・五センチ)が丹田の位置。
その丹田を意識しながら、鼻から息をゆっくり、長く吐きます。大切なことは、冒頭でも紹介したように、吐ききることです。
「呼吸」という字は「呼」、つまり、吐くという意味の漢字が先になっています。
ここからも、まず、吐くことが大切なことがわかるでしょう。
ちなみに、呼吸に神経を使っているのがアスリートです。
力がでるのは息を吐くときですから、ここぞというときには、必ず、息を吐いています。
たとえば、ボクサーがパンチを打つときもそうですし、柔道選手が技を繰りだすときもそうです。
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坐禅をするときもこの丹田呼吸をおこないますが、その呼吸だけで血流が二五〜二八%よくなることが医学的にも証明されています。
緊張した状態では胸で呼吸する胸式呼吸となり、そのときは血管が収縮して、血流が一五%低下するとされていますから、両者を比較するとじつに四〇%以上もの差があるのです。
血流がよくなれば身体の隅々の細胞にまで酸素と栄養が行き渡り、その働きが活発になることはいうまでもないでしょう。
イメージしてみてください。身体も脳も血のめぐりがよくなる。
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呼吸を整えることだけに集中して、あとは自然にまかせておく。
それにまさるプレッシャーの克服法はありません。
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【コメント】
「緊張したときには深呼吸」と言いますが、その正しいやり方って、案外知られていません。
こういうものこそ、子どもの時に知っておくべきだと思います。
子どもの時から、お金(投資・税金・会計)のことを学ぶべきだという声があります。
私はそれと同じように、ストレスの対処法とか、怒りを抑える方法など、メンタルに直結するものを学ぶべきだと思うのです。
世の中、システム・知識は発達し向上していく一方ですが、人間の心が追いついていない。
そして、メンタルをやられても、恥ずかしさから病院へ行けない。
こういう部分こそ、今の教育に必要なのではないでしょうか。
もう、保健室だけでは対処できません。
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