2003年11月06日

グッチ、ブランド

ファッションブランドの大手 グッチは、ドメニコ・デ・ソーレ最高経営責任者とデザイナーのトム・フォード氏が退任することを発表したそうです。
この二人は、グッチをどん底から建て直し、今じゃ世界3位のブランドに育てあげた功労者だそうです。
契約をめぐって親会社の仏ピノー・プランタン・ルドゥートと合意できなかったこと、フォード氏がグッチとPPR傘下のイブ・サンローランの双方のデザインを希望していたことが原因だとか。
親会社側は、フォード氏の後任に2人のデザイナーを雇うそうですが、これをきっかけにデザイナーの所属ブランド移動が活発になる模様です。

私はファッション業界なんて、さっぱり知識が無いのですが、これを知って、グッチファンの方々は、どう思うのでしょうかね。
デザイナーが変わっても、やはりグッチ信仰を続けるのでしょうか?
もし続けるならば、その理由は?

自分の知らない業界は、そうやって冷静に見つめられるのですが、これが自分の知りうる業界に当てはめると、どうなってしまうのか悩むところです。
例えば、私はAV・PC機器はソニー製ばかり買っています(最近は冷めてきましたが)。
実際な話し、ソニー製品と言ったって、とても多岐に渡るし、それぞれの開発チームの人の名前なんて知りません。
ソニーというブランドと、ちょっと他社よりも小洒落たデザイン故、多少、値段が高かろうが、ソニータイマーが発動しようが、機能的に不満があろうが買ってしまいます(まあ、機能的に全てを満たすメーカーなんて、どこにもある訳が無く・・・)。
つまり、「ブランド買い」という奴です。
細かい理由なんて無いのです。
盲目的ですなぁ・・・。

皆さんもどんな分野でもいいのですが、何かしら「ブランド買い」みたいなものがあると思います。
そして、それに明確な選択の理由を言える人って、そうそういないと思います。
普段は何百円の差でも選択するのに必死になっているのに、自分のお気に入りのブランドだと、惜しげも無く万札を投入してしまいます。

まだ、その大好きビームを発している間は満足しているので良いのですが、その威力が衰えた時が問題なんですよね。
「何でこんなモノを買っていたのだろう・・・」と。
後悔ととるか、若き日の思い出と残るか、それは人によるのでしょうが。
そのブランドに対する信仰の消え方は、一つは買う本人が飽きた場合と、そのブランドの体質変化の二通りがあると思います。
前者は別の好きなブランドが登場して浮気したり、若しくはその業界そのものに飽きてしまった場合に起こりえるもの。
後者のような状況になったから、前者のような感情が起きたりもします。
好きなブランドに対しては、割合、保守的な体質を望みます。
自分が気に入っていた部分が、何かしらで体質変化してしまうのを拒みたいのです。

私はここ最近、ブランド信仰というものには、少なからず冷めて来ました。
オーソドックスで長く使えるものがいい。
いかにも、「××というブランドですよ!」みたいな分かりやすい記号のものは、好きで無くなってきました。
体質が「無印良品」化しているような・・・。

企業は生き残りのため、いろいろな案を練って努力しています。
一番てっとり早いのは、値下げ。
けれど、その神通力はすぐに敗れる。
それは過去の実績をみても明らか。
値段を下げずに売上を伸ばしている会社は、確固たるブランドを築き上げたところ。
でも、ブームになっているブランドというのは、大多数が「流行っているから」買っているだけなんだよねぇ。
大企業になると、何故か自分のブランドが、何で売れているのかが分からなかったりすることがあります。
それ故、調子こいて落日するところも多いです。

さてさて、グッチという巨大ブランドの行方はどうなることやら。
ちょっと期待して見てみましょう。


とりあえずこの最後の文章を書くまで、「グッチ裕三」等としょうもない事を書かずに済んで良かった、良かった。
(・∀・)

Posted by kanzaki at 2003年11月06日 00:00
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