2003年06月25日

もう一つの部屋

弟が結婚して家を出たので、二階の一室が空きました。
引っ越してしばらく経ち、大抵のものは新居へ持っていき、部屋に残っているのは、何も入っていない家具ぐらい。
この前の休みに、その部屋を大掃除しました。
結構、汚れていますねえ。
天井の照明なんて、綿ボコリがかなりの厚さに積もっていました。
数時間かけて作業も終了。
やはり奇麗になった部屋というのはいいですね。
この数日、自分の部屋より、この部屋で夜を過ごす事が多いです。
自分の部屋も、弟曰く「男の部屋じゃねえ」と言われるぐらい掃除をして、あまりモノを置いていない奇麗な部屋です。
でも、弟のいた部屋の方が最近は好き。
自分でもどうしてだろうかと考えみたら、結論は「何も無い、昔ながらの和室だから」だと気づきました。
弟のいた部屋には現在、電気を使って動くモノが、天井の照明器具とエアコンしかありません。
テレビ、ビデオ、ラジオ等は一切ありません。
一応、LANケーブルを通し、インターネットが出来るようにしてありますが、あえてパソコンは置いてありません(必要があれば、ノートパソコンを持ってくれば良いですし)。
携帯電話などをこの部屋に持ち込まない限り、外部との連絡手段、情報収集は出来ません。
それが何だか新鮮なんです。
自分の部屋へ戻れば、デスクトップパソコン&ADSL回線&スカパーのチューナーのコンボによって、音楽、映画、ニュースなんでもござれの環境です。
溢れ返る情報を取捨選択していかなければいけません。
しかし、弟のいた部屋では、そもそも取捨選択の必要が無い。
それが気軽でいいのでしょうね。

それと、私の部屋はフローリングの和室。
音を出すと、壁にぶつかって反響します。
一方、弟の部屋は畳の和室。
音を出しても、壁と畳が音を吸収して、あまり反響しません。
洋室と和室では、素材が違うからなのでしょうか。
音が吸い込まれる事によって、包み込まれている感じがするのかなあ。
寝っころがって、何度も読み返した本を読んでいるだけで、非常にリラックスした時間が過ごせます。
窓を開け、夜風と街の音を感じながら、軽くお酒とツマミで過ごすのも一興ですね。

昔の何も無い時代の生活の方が、いいのかなあ。
シンプルライフ、スローライフ、オーガニックライフ・・・最近注目されている事はどれも、昔への回帰主義に私は感じとれます。
そしてそれを私は好きで、生活の中に取り入れようとあれこれしています。
その雰囲気が、この部屋には存在し、心を落ち着かせるのでしょうね。

モノを買って心を満たす事に何だか疲れてきました。
結局、いつかは飽きて、捨てるか買い換えるんですよ。
いつもその繰り返し。
しばらく、今ある環境と情報で生きていくのもいいかもしれません。
多分、何とかなるんだろうなあと思います。

Posted by kanzaki at 2003年06月25日 18:20
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