2003年04月13日

パラサイトファミリーの時代

経済キャスター西村 晃さんによると、「パラサイトファミリー」の時代が到来したと言います。
親と同居する独身者で、住居や家事を親に依存する「パラサイトシングル」という言葉は聞いたことがあるけれど、この言葉は始めて聞きますね。

地元の人同士が知り合って結婚するケースが世間一般だと思いますが、こと東京だけは全国から人が集まってくるので、出身者同士が結婚するというのは稀でありました。
ところが最近は、その東京においても近隣者同士の結婚が増えているのだそうです。
現在、結婚適齢期に入っている団塊ジュニアの親、つまり団塊の世代は、地方から都会に出てきて郊外のニュータウンに家を持った世代です。
東京都心から40キロ程度の国道16号沿線にニュータウンが連なってありまして、団塊の世代がそこにマイホームを建てました。
そして、そこで産まれたジュニアとともに、新しい家族を形成しました。
団塊ジュニアは近郊に親が家を持っているから、社会人になってもそこに住み続けるという、いわゆる「パラサイト(寄生)」が可能なのです。
その家に住む団塊ジュニア同士が知り合い、結婚をすることになり、都会でさえも近隣者同士の結婚が一般となりつつあるのです。
これにより、祖父母となる団塊世代、それに若い夫婦とやがて生まれる孫を合わせた三世代が近接居住をするようになるのです。
以前は、ファミリーカーと言えば、カローラ等の5人乗りセダンでした。
ところが、東京圏であっても三世代で行動するのが当たり前になる→7人以上乗れるワンボックスカーが必要となっているのです。
近所のデパートの駐車場を見てみてくださいな。
ワンボックスカーの駐車率が何と多いことか。
団塊ジュニア以降は、一人っ子が多くなってきました。
出生率の低下。
それはつまり、親の世代が建てた家の相続権を持つ可能性が高いということです。
一人っ子同士が結婚したら、家が2軒手に入ることも考えられます。
こうなると、なにも住宅取得に必死になり、毎月のローンに悩まされることもありません。
若い頃は賃貸住宅に入り、将来は親の家を譲り受けるという「マスオさん現象」がもはや当たり前の事となります。
けれどまあ、これは団塊祖父母にとっても悪い話しではありません。
団塊ジュニアファミリーと一緒に暮らせば、老後も精神的に強い安心感を持つ事が出来るからです。
若い人たちの収入が伸び悩んでいる時代です。
雇用不安もあって、なかなか住宅ローンを組むのも慎重になっています。
そうなると、このパラサイトファミリーというのは、団塊の世代にとっても、団塊ジュニアの世代にとっても、相続を前提の同居は望むべき方向ということになります。
こういう同居スタイルが確立されても、親子の仲が悪ければ意味がありません。
しかし戦後の世代は、大昔のような封建的考えも無く、「友達親子」みたいな母娘もごく当たり前。
同居への抵抗は以前よりは少なくなっています(嫌な人は嫌でしょうけれど)。
親に居住費を肩代わりしてもらっている世代というのは、その分、可処分所得(所得のうち、税金・社会保険料などを除き、個人が自由に処分できる部分)が高い世代とも言えます。
この世代にターゲットを狙ったマーケティングが、今後ポイントかもしれません。

逆に言うとね、親が賃貸住宅に住んでいて、本人は次男の無職で引き篭もり、更にアニヲタで二次元キャラにしかハァハァできなかった日には、目も当てられない訳でして・・・。
(´・ω・`)ショボン

Posted by kanzaki at 2003年04月13日 18:49
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