2003年03月16日

夢ってのは、呪いと同じなんだよ。
呪いを解くには、夢を叶えなければいけない。
でも、途中で挫折した者は、ずっと呪われたままなんだ。
俺の苦しみはお前には分からない。

夢を持つとな、時々すごく切なくなるが、時々すごく熱くなる・・・らしいぜ。
俺には夢が無い、でもな、夢を守ることは出来る。

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これは、どこで使われた台詞でしょう。
月曜9時のドラマ?
いいえ、違います。
テレビ朝日で、毎週日曜朝8時から放映している「仮面ライダー555(ファイズ)」第8話の台詞です。
昔の勧善懲悪な内容と違い、敵にも味方にもそれぞれいろんな事情があり、苦しみ悩んで戦っているのです。

上記最初の台詞は敵の怪人・海堂直也の台詞。
音大生で将来を有望された天才ギターリスト。
しかし、その才能に嫉妬した大学教授の仕組んだ交通事故により、左手をつぶされてしまい、ギターを弾くことが出来なくなりました。
夢に挫折した彼は、身に着けてしまった怪人に変身する能力により、世間に復讐をしようとしているのです。
自分と同じ変身能力を身に着けてしまった味方に、復讐なんてしてしまったら、体も心もモンスターになってしまうと諭された際に吐いた台詞です。

次の台詞は、仮面ライダーに変身する主人公・乾 巧(いぬい・たくみ)が、敵を前にして言った台詞。
普段は口が悪くて、人を食ったような態度の主人公。
本当は繊細な心なのだけれど、その本心を見せるのが苦手なのです。
彼には夢はありません。
真里という美容師を目指す少女と住んでいるのですが、その夢を叶えようと努力する姿を見て、少しずつ自分の心が変化しつつあったのでした。

今日の話しは、本当に良かった。
夢を追いかける者。
夢に挫折した者。
夢の無い者。
それらの人々が交錯する人間ドラマに仕立てられていました。

大昔の敵というのは、正解征服をもくろむ完全なる悪でした。
しかし、今回の作品で登場する敵にも同情する部分があります。
ある者は事故で植物人間になっている間に彼女を寝取られたり、またある者は両親を亡くし、親戚に引き取られるも、迫害の日々を過ごしていたり。
そして最初に書いたギターリストなど、みんなただ悪いだけの存在じゃないんですよね。
特撮なんだけれど、ゴールデンタイムに放送されているドラマより、いろんな意味で考えさせられる作品です。


神崎には夢があるのでしょうか?
この歳になると、いろんな意味で力が付き(知識、地位、収入など)、今の自分に無いモノを追いかけるという力を失いつつあります。
現状に不満があるかと言うとそうでもない。
自分が目指しているスローライフの考えを取り入れて過ごしていますから。
派手じゃないけれど、平凡な生活なりに満足しているように思います。
けれど、心の底からフツフツと沸いてくる感情というものを忘れ去ってしまっている。
たまに、この歳でこれでいいのかと思うこともあります。
60歳を過ぎてから、パソコンやデジカメに興味を持ち出した人がいまして、よく相談に乗ったりするのですが、その熱くなる感情というものは、年齢とは全く関係が無いんだと感心されられます。
植物を育てる趣味もあるらしく、自分でホームページを作って、そういう分野が好きな人達と交流したいと考えられているそうです。
そういや若い頃って、夢=将来なりたい職業でした。
けれど夢の形って、何も職業だけじゃないはずですよね。
私なりの夢というものを探し、努力してみようと思います。


夢を持つとな、時々すごく切なくなるが、時々すごく熱くなる。


そんな台詞が吐ける自分になりたいですね。

Posted by kanzaki at 2003年03月16日 20:40
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