2003年03月12日

「スローフード・にいがた」プロジェクト

1月22日、ここ新潟にて「スローフード・にいがた」プロジェクトが立ち上がりました。
当日の会場には、参加者が約250名。
主婦、農家、行政、食品関係メーカー、酒造飲料メーカー、小売業、教育関係、飲食店、栄養士、ホテル関係などの方々が集結しました。
決して、アンチ・ファーストフード、近代化への過激な反対、反文明化などを起こそう等というものではありません。
簡単に言えば、コトコトと時間をかけて煮込む伝統料理、珍しい食材の保護をしていこうという、穏やかな活動をめざす仲間達の集まりなのです。
スローフードという考え方を勉強し、各々の立場や規模で、もう一度自分達のビジネス、生き方を見つめ直そうと考えられています。
プロジェクトの始めとして、イタリア本部のブランチとして会員登録しました。
しかし、新潟独自のスローフード運動を展開しなくては意味が無いと、あれこれ議論の末、プロジェクトの草案が練られました。

○「スローフード(SF)・にいがた」が目指すもの

1.新潟の良質で、豊かな郷土食、および食文化を、楽しみ、守り、復活させて、それをひろく広めて、子ども達の未来に残していこう。

2.「にいがた・ブランド」を全国に発信していこう。

○にいがたSFの定義

以下の4点を広義にとらえて、新潟のSFとする。
1.イタリア・スローフード本部の指針を尊重する。
2.地産地消に関わる良質な産物を支援する。
3.県外の良質な食材も加えた郷土料理、伝統料理を広げる。
4.ユニバーサルデザインの理念を加味する(環境、エネルギー、共用品)。

○具体的なSF品目

1.一次食材・・・米、大豆、野菜、果物、畜肉、海産物、蕎麦、茶、乳酸物
2.二次食材・・・日本酒、ワイン、地ビール、和菓子、発行食品、米菓、餅、ソーセージ&ハム、惣菜など
3.郷土料理・・・約40品目

○具体的な活動方針

1.SF品目の発掘を行い、それを広く公開していこう。
2.SFを皆で楽しむ仕掛け、装置作りを支援しよう。
3.小さな生産者や生産物を守る支援をしよう。
4.SFの味を子ども達に伝える運動を支援しよう。
5.一般の家庭料理としての定着の啓蒙していこう。
6.いずれ「SFニュース&食べ歩きマップ」の情報誌を発刊しよう。

以上が年間スケジュール。
そして、

「3年後、SFの飲食店と売り場が50ヶ所ぐらい出来たらいいなぁ!」

以上が大まかな草案の全体像です。
活動の基本は、「勉強会」「試食会」「情報交換」「体験料理教室」「試食販売」などです。
極めて真面目な草案ゆえ、何か欠けているものがありました。
それは、「楽しさ、面白さ」というエネルギーです。
感動の連鎖を呼び起こす「俺達の運動は美味しくて、ちょっぴり楽しい」という火種が必要なのです。
そんなことから、「スローフード・にいがた」の宣言文は次の言霊となりました。

「とことん楽しもう!スローフードにいがた!」

この豊かな新潟の幸に感謝して、スローフードを静かに皆で楽しもうと言うわけです。
その立ち上げが、1月22日でした。
2,3月は「SFとは何だ!」という基礎勉強が開催されています。
参加者全員による「SF・にいがた」の社会的なミッションの理解と理念の共有化が大変重要です。
それ無しでは、烏合の衆になりかねません。
4月からの具体的な活動を控え、この勉強会に専念しているのです。
新潟発のこの小さなムーブメントが、今後どのような成果をあげていくかが楽しみです。

Posted by kanzaki at 2003年03月12日 20:42
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