2004年02月07日

雪のある生活

今朝、出社するために家の玄関を開けたら、自分の車が雪に埋もれていましたよ。
私の車の色は、確か緑色だったはずなのですが・・・・・・。

うーむ、後何回、この光景を見れば春になるのでしょう。
今朝の場合、車の上に積もった量はそれ程でもないのですが、雪がカチカチに凍っていまして、雪をのけようとしても動かないんです。
仕方が無いのでしばらくの間、エンジンをかけて暖気をしていました。
車自身が温まり、ようやくこびり付いていた雪を払いのけることが出来ました。
車の屋根に積もった雪というのは、発進する前に必ず払いのけておかないといけませんよね。
急いでいるからと、そのまま雪を屋根に乗せて運転していると、フロントガラスの部分にガ・ガ・ガーッと落ちてきて、前が見えなくなります。
そうなったら最後、交通事故へまっしぐらです。
もし南国の人が、何かのきっかけで北国で車を運転するような事がありましたら、かならず、車の屋根の雪は払いのけましょうね。

南国の人から見れば、雪はとても幻想的なものに映るんでしょうね。
しかし、雪国の人間から見れば、「白い悪魔」みたいなものですよ。
雪が積もると、朝は雪かきという肉体労働が待っていますから。
大通りは除雪車が雪をどけてくれるからいいのですが、私の家の前のような小道等は当然、除雪なんてしてくれるはずもなく、人力で雪と格闘することになります。
その際の武器というと、スコップとスノーダンプ。

各家庭にこれらは、冬のマストアイテム。
防寒具、マリンブーツで完全武装して、これらを駆使して雪と戦うわけです。

朝の雪道は交通渋滞に必ずなります。
ですので、いつもより15分以上前に家を出ないといけません。
普段よりも長い通勤時間。
ようやく着いたと思ったら、今度は会社の除雪が待ち構えています。
もう、朝からへとへとになりますよね。
しかし私の会社の場合、何故かショベルカーがあるので、広い敷地を人の手を借りることなく除雪が出来るので、これは便利です。
会社で自前のショベルカーがある会社って、そうそう無いでしょうね。

自宅の除雪をしている時、これで近所づきあいの深さが分ります。
一軒屋に住んでいる人達は協力して、自分達の前の道路を雪かきするのですが、私の家の横のアパートの住人たちは、私達が雪かきをやっている最中に帰宅しても、無視して部屋へ入っていきます。
もうね、怒りを通り越して悲しくなってきますよ。
やはりそういう態度の人達って、見た目からして酷いです。DQNです。

夜、寝る前に布団の中で本を読んでいると、やけに外が静かな時があります。
そういう時はかなりの確率で、大雪が降っています。
雪が、街の音を吸い取ってしまうのでしょうか。
そんな日の翌朝は、大変な雪かきが待ち構えています。

以前、柏崎にある当社の支店の除雪に行ったことがあります。
普段は無人の事務所でして、雪が降ったとしても、誰も除雪をしません。
ですので、わざわざ新潟市から数人でやってきて、屋根の雪下ろしをしたりします。
そうでもしないと、雪の重みで、事務所が潰されてしまいますから。
まず、その事務所へ近づくまでの5メートルが大変でした。
事務所の周りの雪は、2メートル以上も積もっているのです。
雪を押し固め、道を切り開いて進みます。
しばらくして事務所の窓ガラスがようやく見えました。
けれど、その窓ガラスは二階のものです。
よく、テレビのニュースで、家の二階から出入りする豪雪地帯の映像を見ますが、まさにあの通りです。
私は新潟市内の人間なので、ここまですごいものを生で見たのは初めてでした。
そして屋根に登って、雪を下ろします。
屋根に積もった雪は、完全に除雪しては駄目なんですよ。
屋根の上に、数センチは残しておかないといけないんです。
もし、屋根の上の雪を全てどかして歩きますと、溶けて水になった雪のせいで、つるっと滑ってしまい、人が屋根から落ちてしまうんです。
それを知らないでやっていると、屋根から落ちて死亡なんてことになりかねません。
雪は降っただけでは、何てことはありません。
その雪が氷になり、そして水になる時が怖いのです。
雪道でスリップしてしまうのも、タイヤと地面の間で、雪が解けて水になるからです。
スキー、スノボが滑る理由も、雪が溶けるからです。

さきほど、私の会社にショベルカーがあると書きましたが、雪を一箇所にどけるのはいいのですが、問題はその雪を排雪する方です。
そのまま雪の山にしておいては、溶けるはずもなく、また敷地の一角を無駄にしてしまいます。
業者に雪を持っていってもらうのですが、これがまた値段が高いんですよ。
雪国に支店をたくさん持つ我が社は、除雪・排雪費用だけで、百万単位で経費がかかります。
会社の業務上、どうしても広大な敷地が必要ですから、作業も大掛かりになってしまい高額になるのです。
豪雪地帯だと、1シーズン50万円で契約できれば御の字です。

除雪作業は大変です。
一日だけならば楽しいかもしれませんが、連日になると憂鬱になります。
けれどやらなければ生活が出来ません。
「自然と共存する」という言葉があります。
机に座ったエコロジストが使いたがる言葉。
けれど本当は、「自然との戦い」なんですよね。
自然は優しい顔をして、私達の心を和ませてくれるときもあります。
しかし、それだけではありません。
時には悪魔のような姿で私達に襲い掛かってきます。
そういう姿もしっかりと受け止め、怒りが収まるのを耐えて生き抜く。
本当のエコロジーというのは、「戦い」なんだと思います。

Posted by kanzaki at 2004年02月07日 20:11
コメント

金曜日は夕方からえらく降りましたからね。
ほんの1時間くらいの内に真っ白になってしまうのを見て、
一時はどうなることかと思いましたよ。

わが家の近所は高齢者世帯が多く、
玄関先の除雪が精一杯で、
それをつなげて「道」を作るところまで手が回らないので、
ありがたくそれにならって楽をさせてもらってます。

でも今朝などは、妻を空港まで送らねばならず、
近所の人たちが雪かきしているなか、
何もせずに車を出すのは気がとがめましたね。
もちろん帰ってからやりましたが。

自然とのたたかいについてはおっしゃるとおりですね。
でも例えば昔は建物と人間のために除雪すれば良かったのが、
現代では自動車のための除雪が必要になっているわけで、
文明が進むと余計な(?)たたかいが増えますねぇ。

Posted by: とらじろう at 2004年02月08日 01:07

とらじろうさん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
今朝も外を見たら、ものすごい大雪で驚いています。
これはかなり積もりそうです。
おっしゃるとおり、「自動車のための除雪」をしなくてはいけませんよね。
特に地方都市では、車が生活に必要ですから。
そこで雪が降ると、除雪車の登場です。
しかし、車の走る道路を除雪した雪を歩行者用道路にどかして、歩く人が大変不自由な目にあったりすることが多々あります。
新潟は高齢者がとても多く、その人たちもまた、日常の生活をするために外へ出なくてはいけません。
その人たちの歩行が不便になってしまう除雪には困りものです。
何か、消雪パイプみたいなもので、歩行者の道を確保してほしいと思いました。

さて、これから出かける前に、除雪をしようと思います。
早く、春が来ないかなあ・・・・・・。

Posted by: 神崎 at 2004年02月08日 11:24
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