私、神崎は、タイヤ交換を自分でした事がありませんでした。
それどころか、自分の車のボンネットを開けたことすらありせん。
どこのレバーを動かせば開くのでしょうか?
そういや、ウォッシャー液が無くなった事がないのですが、考えてみると不思議です。
車の中の小人さんが詰めてくれているのでしょうか?
パソコンを分解するのは何も抵抗がありませんが、命を預ける車をパソコンのように扱えない私には、車の中はブラックボックス。
そんな私の住む地元も暖かくなってきました。
もう雪なんて降っても、積もることもないでしょう。
そこで、冬の間に履いていたスタッドレスタイヤをノーマルタイヤへ交換することにしました。
しかし前述のとおり、私の力では交換ができません。
そうすると、業者に任せないといけませんよね。
近所のガソリンスタンドで交換するのが一番手っ取り早いのですが、費用は1本交換するのに1000円×4本=4000円。
とても馬鹿らしい金額です。
また、車を買ったディーラーの所で行いますと、1本600円×4本=2400円。
現実的。
しかし平日しか営業していないし、場所が遠くなので、行くことが不可能(仕事が忙しくて平時は休めない状況なんです)。
さて困りました。
自分で交換するしかないか・・・・・
とは云うものの、タイヤ交換の知識も経験も無い私に、どうやれって云うの?
そんな感じで困り果てていた時、同じ会社内のおじいちゃんが助けてくれました。
定年を過ぎ、今は車を運転して役員を送迎するお仕事をしています。
日中は社内にいないのですが、朝と夕方だけ会社に戻ってきます。
たまたま相談したら、快く引き受けてくれました。
勿論、全てをやってもらうのではなく、今後、自分でタイヤ交換を出来るように教えてもらうのです。
さて昨日の夕方、定刻と同時にタイムカードを打刻しました。
タイヤ交換を会社の敷地内で行うのですが、流石に私用ですので、帰ったことにしたのです。
上司にも事前に了承を得ていますし、誰にも迷惑はかかりません。
自宅の駐車場は、狭い上に坂になっているので、作業が不可能なのです。
そこで会社で行う事になったのです。
おじいちゃんは、鉄のパイプを準備していました。
1メートルぐらいで、中が空洞のパイプ。
一体、何に使うのだろうかと思っていました。
まずは、車内に積んでいたノーマルタイヤを取り出します。
次に、車の後ろの床下の中から、ジャッキや工具を取り出しました。
それらの工具を取り出したのは二回目です。
一回目は、大昔、自分でタイヤ交換しようと意気込んでやったのですが、タイヤを締めているボルトがあまりにも堅く締め付けられており、無理やり外そうとしたら、ボルトのねじ山を潰してしまったことがあり、以来、二度と行うことはありませんでした。
あの時のボルトの締め付けの強さは、今でも覚えています。
これは機械が無いと、交換は無理じゃないかと思っていました。
ところがです。
おじいちゃんは、工具のホイールレンチをしっかりとボルトに掛け、そのレンチに、先ほどの鉄パイプを刺しました。
これにより、レンチの長さが3倍ぐらいになりました。
そして、「回してみろ」と云うので、半信半疑で回したところ、あっさりとボルトが回ったのです。
そうです。
テコの原理ですね。
レンチが長くなった分、同じ力を加えたとしても、そのままのレンチよりも大きな力がボルトに加わり、回すことが出来たのです。
この方法があれば、わざわざ電動の機械や、強い腕力は必要ありません。
こんな方法があったとは。
このおじいちゃんは、現役時代から車については詳しい方なので、こういった方法をよくご存知なのです。
タイヤ交換は次々と完了。
ほんの数十分でした。
おじいちゃん一人でやれば、もっと早く終わったのでしょうが、今後もずっと自分一人で交換できるようにと、いろんなコツを教えてくれました。
その後、これまた錆付いてしまって外れなかったスキーキャリアの取り外しにかかりました。
これも基本的にはボルト締めなので、タイヤ交換で覚えたテコの原理により、外すことが出来ました。
タイヤ交換の後半なんて面白くなってきて、ボルトを回す際も、音楽のノリでした。
回すという単純な行為なのに、何だかニヤけてきたのです。
だって、今まで自分では出来なかった事、人任せだった事が、自分の手で出来てしまっているのですから。
何というのでしょうか、とても清々しい気分で作業を終えることが出来ました。
やはり、タイヤ交換ごときでも、自分の手でボルトを外したり、取り付けたりすると、自分の車への愛着が倍増するものですね。
かなりの年月をこの車と過ごしてきたのですが、「他人の車を借りている気分」が拭えませんでした。
それは、何をするにも、業者にお金を払ってやってもらっていたからです。
そんな気分が、少しではありますが、変わったような気がしたのです。
自分の手でメンテナンスをする。
パソコンでは当たり前のようにやっていた事を車にもやってあげていれば良かったんですよね。
モノへの愛着というのは、いかにそれを「いじくり回す」「自分でメンテナンスをする」かの頻度によると思いました。
タイヤ交換をするまで、「車検も近いし、そろそろ別の車を買おうかなあ」と云う思いもありましたが、それは払拭しました。
タイヤ交換を通じ、おじいちゃんから「モノを大切にする心」みたいなものを教えてもらったように思います。
ありがとう、おじいちゃん。
明日もお天気が良いようです。
タイヤも交換したし、オイル交換もしてきたし、最後に洗車をしてあげるとしますか。
どうもです。
タイヤ交換を経験しておくと、いざというときにも役立ちますよ。
私は深夜タイヤがバーストし、雨にぬれながらスペアタイヤに換えた経験があります。
そのときは大変でしたが、おかげでもう何があっても平気だという
自信がつきました。
こんばんは、神崎です。
大阪帰りで、お疲れ様です。
おっしゃる通り、自分で出来ると云うのは、自信につながりますよね。
ビジネスでは、アウトソーシングが流行っています。
業務を外注することにより、資源の有効活用、費用の削減が望めるわけです。
しかし、タイヤ交換みたいなものまで、アウトソーシングする必要はないですよね。
自分でやるから分かる事ってたくさんあります。
ホームページ運営も、見るとやるとではかなり違いますよね。
運営したからこそ、見えてくるものもたくさんある。
自分でやれるものは、極力自分でやろうと、この歳になって感じました。
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