誰でも一度はやったことのあるボードゲームと云えば「人生ゲーム」。
1968年の発売以来、販売総数は1千万個を超えたそうです。
私が生まれるより前から発売していた事に驚きです。
そして更に驚く事実を日本経済新聞のコラムで知りました。
最短コースで111あるマス目の24番目に、<結婚するなら、相手を車に乗せる>という内容が記載されています。
ここで誰も乗せずにそのまま進んでも良いのだそうです。
昨年発売の新製品「BB(ブラック&ビター)」で初めて、結婚を「選択制」にしました。
この人生ゲームの49マス目では、結婚を選ばなかったプレーヤーに、もう一回選択の機会があります。
<結婚をするなら、相手を車に乗せる>
イエスを選択すると、「結婚相手の誕生日」にプレゼント代5万ドルを支払うこともあります。
子供が「ケータイを使いすぎ」れば、6千ドル払う羽目にもなります。
すべてバラ色という訳ではありません。
見送った結婚を改めて選ぶ理由は、なかなか見つかりません・・・。
「人生ゲームBB」
http://www.takaratoys.co.jp/jinsei/product/bb/
報道資料(PDF)
http://www.takaratoys.co.jp/company/pdf/030625_2.pdf
「結婚に何を求めるのか分からない」「今の暮らしに120%満足している」という風に、結婚を積極的に選ぶ理由が見当たらない人が増えてきました。
内閣府調査では、「結婚する、しないは個人の自由」と考える人の割合が男女とも7割。
20代、30代では9割に達するそうです。
結婚は「必ずするもの」から「選ぶもの」に変わってきたのです。
婚姻数の減少には底が見えません。
2003年は74万組で、過去最高だった1972年の7割。
2015年には40万台まで減るという予測もあります。
少子化や意識の変化で結婚が減り、減る結婚で少子化に拍車がかかっています。
東京・中野にある「日本閣」。
この結婚式場の老舗が7月末、いったん幕を閉じました。
最盛期には年2000組を超えた利用者は1990年代後半から激減。
跡地の7割はマンションとして再開発し、残りに小規模の式場を建てるそうです。
13あった宴会場は3つに減ってしまいます。
鈴木社長(63)は「これが適正規模」と語っています。
私はこの英断に拍手したいです。
プライドと現実、このシーソーのどちらにオモリを加えるか、さぞ悩んだでしょうから。
「人生ゲームBB」では職業選択もより現実的になりました。
サラリーマンや料理人に加え、フリーターの人生もあるのです。
働き方は結婚の選択にも大きく影響を及ぼしますよね。
日経の全国調査によると、派遣やアルバイトで働く男性の8割が「現在の雇用形態は結婚の障害になる」と答えました。
雇用の弾力化・非正規化が進む中で、経済的不安から結婚を先送りする男性はこれからも増えそうです。
「あこがれ」の結婚像が揺らぐ女性の選択も行方が見えません。
現実はゲームの世界ほど単純ではありません。
結婚するのか、しないのか。
当たり前だったことが当たり前でなくなってきました。
ここに一つの数字を出しましょう。
「27%」
これは、30〜34歳女性の未婚率。
男性で43%。
東京都に限ると、30代前半女性で38%に跳ね上がります。
日本の中心部でこの数字になっているという事は、地方もそのうち、同程度の数字に上昇することでしょうね。
選択するようになってきたのは、しごく当然の結果なのでしょう。
それは人それぞれなので良いと思います。
私も独身の一人。
そういう、結婚しない生き方にも理解できます。
ただ、そうなったらそうなったで、色々と考えないといけない事も出てくることでしょう。
例えば、「保険」。
ラジオで聴いた話しなのですが、最近、生命保険に加入していない人が多いそうなのです。
特に、フリーランスの人。
生命保険は、元気な時は必要性を感じないのですが、実際に必要になった時には加入できないものです。
死亡してからの事よりもまず、入院・通院保証の生命保険に入ることを勧めていました。
私は一度、生命保険で痛い目に会っています。
実は、加入していた保険会社が破綻したのです。
そのせいでしょうか、私は私なりに生命保険というものを調べたことがあります。
その結果、私は死亡してからの保証よりも、入院・通院の保証を厚くしているものに加入しました。
それも掛け捨てのタイプ。
月々の支払額は少ないのですが、破綻した保険会社に加入していた時よりも保証は大きいのがポイント。
遺族保証とかそういう類は、結婚・出産し、人生設計がある程度確定してからでも良いと考えました。
ラジオ番組でも、似たような解説をしていたので、大きく間違ってはいないと思います。
次に、「親の介護」でしょうか。
自分一人だけならば、何とでもなると思います。
けれど、年老いていく親が心配。
現在は別々に暮らしている人も多いと思いますが、いずれは介護問題にぶつかり、いろいろと考える時期が来ると思います。
大事に育ててくれた両親を無視できる生き方なんて出来ないですからね。
結婚が選択の一つという考え方が広まってきていますが、日本の様々な制度・仕組みは依然として、「結婚をするのが当たり前」という考え方が前提となっています。
だから独身でいると、さまざまな障害にぶち当たります。
いずれ、法が考え方に追いついてくることでしょう。
しかし、それを待つまでの間、個人レベルで様々な対応をしなくてはいけませんね。
女性の社会進出が目覚しくなって久しいなのですが、男社会の構図が依然として中心になっている現在、そういった女性達は大変だと思います。
昔では考えられなかった悩みも尽きないでしょう。
男性も、昔では考えれない悩みが増えたことでしょう。
「当たり前だったことが当たり前でなくなってきた時代」・・・逆にいうと「自分達の努力次第で変えていけるかもしれない時代」でもあります。
自分の人生です。
ルーレットを回すのはあなた自身。
良かったなあと思える人生を歩んでいきましょう。
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