2005年03月31日

決まり事と現実

アメリカでのお話しなのですが、患者の出産のため病院に急行していたお医者さんが、スピード違反で警官に止められたそうです。
お医者さんは抗議したのですが聞き入れられず、手錠をかけられた状態で病院へ向かうことになりました。
この問題を重くみた警察は、この警官の判断が不適切だったとして、16日間の無給の停職処分を云い渡しました。
細かい経緯を調べますと、決して警官は間違った事をした訳ではないのですが、それでも融通を利かせる事は出来なかったのかなあと思いました。

日本の江戸時代、大名行列の前に庶民が横切ると、その人達は切り捨てられたそうです。
しかし、お産婆さんや医者は横切っても良いことになっていました。
命を預かる人達が、重大な事の為に急いでいる時には例外があったのです。

この二つを比較すると、どっちが人間的かはすぐ分かると思います。

4月に入りますと、様々な法律や決まりごとが開始されます。
法律によって人々の生活が守られることは大変良いことだと思います。
しかし、その決まりごとにガンジガラメになってしまい、生活が窮屈になるのは本末転倒です。

株式関係の業務に携わっていて思ったのは、法律はあくまでも指針だと云う事です。
法律の文章を丸暗記しても、実社会には役に立ちません。
その法律を実例と照らし合わせ、いかに皆が幸せになれるかを解釈する能力が大切だと思います。
決まりごとにガンジガラメになって、視野を狭くしないように気をつけたいなあと思いました。

Posted by kanzaki at 2005年03月31日 19:08 | トラックバック (0)