「ミシュラン」というレストランの格付けをするガイドブックがあります。
そこで最上位の「三つ星」と認められたレストランの一つに、パリの「ルカ・カルトン」というお店があります。
そのオーナー兼シェフのアランさんが、お店を低価格で気楽なカフェレストランに改造することを決めました。
一番の理由は、格付けに振り回されることに嫌気がさしたからです。
最近では、星をひとつ落としただけで、自殺してしまうシェフがいます。
客に美味しいものを出して喜んでもらうことより、ミシュランの審査員に気に入ってもらう方が重視されてしまっている現実。
格付けの不正が横行しているのも現実です。
また最近では日本料理の影響で、審査員の伝統料理に対する方針が変わったそうです。
ころころと審査する側の方針が変わっては、審査を受ける方はたまったものではありません。
ひとつのレストランが、審査員の舌に媚びを売る事をやめた行動は、小さな革命と云ってもよいでしょう。
審査そのものは、新しいものを生み出す力はありません。
料理の世界の主役はあくまで、料理を生み出すシェフ、そしてそれを味わうお客なのです。
今回は「食」の世界で起きた審査する側と審査される側のお話しでしたが、人々の考えが急速に変わっている世の中ですし、この流れは他の業界にも波及するのではない
かと思いました。
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