2006年12月30日

コーヒーインストラクターとは?

コーヒーとワイン。
この二つは味を探求するうえで、知識を深めたくなる不思議な飲み物だと思います。

レストランでお客様の要望に応えてワインを選ぶ手助けをするワイン専門の給仕人として、「ソムリエ」と呼ばれる人たちがいます。
日本ソムリエ協会と全日本ソムリエ連盟が資格として認定していますし、フランスでは国家資格として扱われています。

この日本において、ワインを平日の真昼間から飲む会社員はいませんが、コーヒーを何杯も飲む人ならば沢山います。
私もその一人。

イスラム圏では、コーヒーは薬として珍重されていたそうで、現代の医学でも、その薬効が報告されています。
コーヒーは一日4杯以上飲むと、ガンになるリスクが低くなります。
二日酔いの頭痛に効く成分が含まれているので、飲みすぎた翌日にも効果的。

コーヒーは14世紀頃、生の豆を煎じた上澄みを飲んでいたそうです。
ある時、豆が囲炉裏に落ちて、香ばしい匂いが漂いました。
これが焙煎のはじまりだそうです。

日本へ伝わってきたのは、織田信長の時代という説もあれば、江戸時代に長崎の出島で飲むようになったとも云われています。

コーヒーは様々なシチュエーションで飲まれる嗜好品。
これだけコーヒーを飲む人が多く、その種類も沢山あるとなりますと、その知識を備えたプロがいてもおかしくありません。

みなさんは、「コーヒーインストラクター」なる人たちをご存知でしょうか?
コーヒーインストラクターとは、ワインでいうところのソムリエ。
全日本コーヒー商工組合連合会が実施する検定に合格しなければいけません。


●コーヒーインストラクター検定
http://kentei.jcqa.org/

全日本コーヒー商工組合連合会では2003年秋にコーヒーの正しい知識の普及と技術の向上を目的として、我が国で始めてのコーヒーに関する資格認定制度を立ち上げました。そして2006年春よりさらに門戸を広げ、業界・所属企業等を問わず、一般消費者の方も含めコーヒーを愛飲されているすべての方々を対象に受講・受験の募集をさせていただくことになりました。

検定内容

目的
・コーヒーの正しい知識の普及と技術の向上を図る。
・消費者が評価するコーヒーの生産と消費の促進・振興を目指す。

検定形式
・養成講習会及び検定試験

試験内容
・基礎的なコーヒーの知識と鑑定技術。
・コーヒーの対面販売に従事する方に求められる基礎的な知識・鑑定技術。

○コーヒーインストラクター2級
基礎的なコーヒーの知識と鑑定技術。コーヒーを飲むだけでなく詳しく勉強したい方を対象にした資格で、コーヒーの対面販売に従事する方に求められる基礎的な知識・鑑定技術を習得した方を認定いたします。

○コーヒーインストラクター1級
より高度で専門的なコーヒーの知識と鑑定技術。コーヒー製造業者に求められる、プロとして必要な専門知識と鑑定技術を習得した方を認定いたします。

○コーヒー鑑定士
コーヒーの原料調達・製造管理・品質管理等、極めて高度で専門的なコーヒーの知識と鑑定技術を取得した方を認定いたします。


2003年のスタート当初は関係者のみを対象としたものでしたが、今年2006年からは一般の人も対象となりました。
今のところ、1級は176人、2級は2,733人が合格しています。

1級ともなりますと筆記試験の他に、実際にコーヒーを飲んで鑑定し、どの国で生産されたものかを当てなければいけません。
また、焙煎された数百粒の豆を見て、種類とブレンドされている割合を答える問題なんてものもあります。

そんなコーヒーインストラクター1級に合格された人の中に、新潟市在住の方がいました。
遠藤 誠二さん46際。
コーヒー豆の仕入れ、飲食店や小売店に卸す会社の役員を務めていらっしゃいます。

この資格を取得しようとしたきっかけは、営業先で商品を提案するときに説得力が出るように、データや知識の習得に迫られたからだそうです。

公演先でよく聞かれる質問は、おいしく飲む方法だとか。
コーヒーは体調や周りの雰囲気によって味の感じ方が違うそうです。
その上で、
・ひいた豆はなるべく早く使い切る
・いろいろな種類を試して、自分好みを探すことを楽しんで欲しい
と助言しています。

来年1月、新潟市米山の社屋内に豆の小売店をオープンさせるそうです。
名前は「珈琲ロマン」。
市内の方は是非、その知識に裏づけされたコーヒーの味を体験しに行ってみてはいかがでしょうか?

Posted by kanzaki at 2006年12月30日 09:33