地元FMラジオを聴いていましたところ、パーソナリティの女性の方が、数年前に起きた中越地震について語っていました。
彼女は当時、被災地へ赴き、ボランティア活動をしていたそうです。
担当を任されたのは、全国各地から届いた救援物資の仕分けです。
仕分けと云いますと、衣類ならば、送られてきたダンボールに詰まっているものをズボンやシャツ、下着等の種類毎に分ける事を連想されると思います。
しかし違います。
衣類を種類ごとに分ける事を云うのではありません。
仕分けとは、「使えるもの」と「使えないもの」に分ける事を云うのです。
被災された方々の為、使わなくなった衣類を送って頂くことは、大変ありがたいことです。
しかし中には・・・こう云いますとなんですが・・・「ゴミ同然の衣類」を送ってくる人もいたのです。
さすがに当時、自分のラジオ番組内で、使えるものと使えないものに仕分けしていたとは云えなかったそうです。
ちゃんと真心を込めて送ってくださった方々への配慮からです。
あの時に「ゴミ」を送った人達は、どういう心情で送ったのでしょうか。
そして今、もしこの記事を読んでいたら、どんな風に思い起こしているのでしょうか。
「眠っている服」を送る人がいれば、別の場所では「眠っている本」を送る人もいます。
「合併しない宣言」等、独自路線で知られる福島県矢祭町で、全国から提供された本を蔵書にした「矢祭もったいない図書館」が14日にオープンしました。
●矢祭町 公式サイト:
http://www.town.yamatsuri.fukushima.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=AM040004
●「眠った本」全国から集め図書館オープン・福島県矢祭
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070115AT1G1400Q14012007.html
「合併しない宣言」など、独自の自立路線で知られる福島県矢祭町で、全国から提供された本を蔵書にした「矢祭もったいない図書館」が14日、オープンした。
「眠っている本」の寄贈を求めた町の呼びかけに応じて集まった本は29万冊余り。ボランティアらが分類・整理に当たり、図書館にはこのうち約3万6000冊が並ぶ。図書館本体も柔剣道場を改築して費用を節約した。町によると「同規模の図書数と施設建設には通常20億円近くかかるが、閉架式書庫(27万冊収蔵)も含めて約3億円で済んだ」という。
根元良一町長は「全国からの善意で完成した。元気な子供の声が聞こえる街づくりへの新たな礎になる」と感謝。
開館式が終わると、小中学生らが早速うれしそうに本を手にしていたそうです。
寄贈することにより、未来ある子供たちの夢へのとっかかりになるやもしれない本の数々。
こういう、多くの人々の善意が形になることは素晴らしいことですね。
しかし記事をよく読みますと、「集まった本は29万冊余り」と書かれていますよね。
そして、実際に図書館に並んだのは「約3万6000冊」。
そうしますと、実に9割近くにも及ぶ25万4千冊が、実際には使われなかったことになります。
重複しているからとの理由で使われなかったものも当然あるでしょう。
しかし恐らくですが、多くは「図書館に並べるに値しない本」だった為だと思われます。
本自体が非常痛んでいる、子供たちに読んでもらうには相応しくない等・・・。
実際に使われなかった本の数々は一体、今頃どうしているのでしょうね。
ゴミの処分について非常に厳しい昨今。
送られても困るものを送るのは、ボランティアやチャリティとは云えないと思います。
またいつか、上記のようなモノを送る機会があるかと思います。
ダンボールに詰めて送る前に、もう一度、送るモノを見つめてください。
モノには、あなたの心が反映されているはずです。
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