2007年06月10日

親知らずを抜きました〜その2

●前回の記事:親知らずを抜きました〜その1
http://kanzaki.sub.jp/archives/001446.html

前回に書きましたとおり、歯科大学病院にて、右の上下の親知らずを抜きました。
そして、上を一針、下を三針縫いました。

親知らずでも、特に下の歯を切開して抜いた方ならばお分かりの通り、抜いてからの日々が本当に苦痛でした。

治療をした当日の夜。
唾液を飲み込むと云う行為ですから痛みを伴う状態でした。
その為、その日は何も食べずに寝ました。

しかし、普段ならばまだ起きている時間帯に寝ましても、朝まで寝られる訳がありません。
ましてや、麻酔も切れて痛みが口の中で続いている状態です。
二時間おきに目が覚めるような感じでした。
真上を向いて寝ていると、重力の関係からか非常に痛いので、顔の角度を変えて、痛みの無い部分を探っていました。

あまり寝すぎると、頭痛がするものですよね。
そして、治療の痛み。
寝ては起き、寝ては起きの繰り返し。
次第に意識が朦朧として、何がなんだか訳が分からない状態でした。
もし将来、大きな病気で手術をして、毎日ベッドの上で過ごす日々になったとしたら、私は確実に病気よりも前に、精神を病んで倒れてしまうことでしょう。
親知らずの抜歯ですら、こんな状態ですからね。
治療に何ヶ月もかかるようだと、体力よりも、心が耐えられないでしょう。
自殺をしてしまうかも・・・。
そんな事を考えていました。

トイレへ行ってオシッコをする際、口の中に溜まった唾を便器に吐いてみますと、沢山の血が混じって驚きました。
やはり嫌なもんですよね。
こんな感じが一体、いつまで続くのやら。

翌日、痛みをこらえて出社しました。
こんなに辛ければ、休みにすれば良かったです。
けれど、休むと仕事がたまる一方ですから仕方がありません。
その代わり、次の日の午後からの休みを申請しました。

口の中が痛い以外、他は五体満足。
意識さえはっきりとしていれば、事務仕事はなんとかこなせるものです。
家で意識が朦朧として痛みに耐えているより、仕事に意識を向けている方が、かえって良いかもしれません。

けれど、いくら仕事に意識を向けていても、痛いものは痛いのです。
そして一番困ったのは「会話」。
口を大きく開けないし、右側は完全に痛みで麻痺しています。
まともな会話が出来る訳がありません。
お互いに顔を付け合せての会話ならば、相手もこちらの病状を分かってくれますが、電話での会話ではそうもいきません。
相手は、普通にマンガントークを撃ち放ち、それと同じぐらいの量の会話を期待します。
なんとか搾り出した小さな声を伝えるのが精一杯。
これが一週間続きました。

夕方で自宅に帰りました。
昨日の抜歯以降、何も食事をしていません。
さすがに24時間も食べないと辛いものです。
けれど固形物は食べられません。
そこで、コンビニで「ウイダーinゼリー」を買ってきました。
それから数日間、私の食事はこれだけでした。
こんな流動食ですら、喉元を通るときに痛みを感じます。
それでもなんとか飲み込み、栄養源だけは確保していました。
ネットを見ますと、親知らずを抜いた人達はやはり、抜いてから数日間は、「ウイダーinゼリー」を食す人が多いみたいです。
普段、全く見向きもしなかった食べ物ですが、この時ばかりは「神の食べ物」に感じました。

抜歯の前の検温の時も微熱でしたが、その晩は更に熱が上がり、38度を超えていました。
意識が朦朧としていたのは、熱のせいもあったのです。
アイスノンを枕にして、口の中の傷みとの二重攻撃に耐えました。

歯磨きもしばらくの間、大変でした。
歯を抜いた部分だけでなく、右側の歯・歯茎の全てに痛みが広がっていました。
神経が繋がっているからでしょうかね。
おかげで、右側の奥に歯ブラシを入れることすら出来ませんでした。
奥に届いたところで、歯ブラシが歯茎に触れれば、即出血ですし。

そして、抜歯から一週間後の4日(月)に抜糸をしました。
抜糸と云うものも、案外、痛いものなんですね。
ようやく沈静化していた痛みが再燃。
まあ、数時間後には落ち着きましたが。

二週間ぐらい経過した現在ですが、まだ完治とまではいきません。
時たまやはり、痛みを感じます。
硬いものは右側の歯で噛めませんし、当然、お酒は全く飲んでいません。
歯を抜いた歯茎は穴が開いています。
歯茎が盛り上がるまで、一ヶ月ぐらいかかるのでしょうかね。
これから仕事の忙しさが本格化していきますので、その前に治療が出来て良かったです。

親知らずはまだ、左下に一本だけ残っています。
歯茎の中に埋もれており、顔を出していませんので、虫歯になる確率は低そう。
あんな辛い思いはもうしたくありませんので、なんとか維持していきたいと思います。

もし、親知らずが痛むようならば、さっさと医者へ行くのが懸命です。
痛みが発生する度に、親知らずは周辺の骨を溶かすそうですから、時間が経てば経つほど、悪化の一途ですから。

Posted by kanzaki at 2007年06月10日 21:00