2007年07月19日

新潟県中越沖地震の被災地・柏崎市へ復興支援に行ってきた

昨日、新潟県中越沖地震の被災地・柏崎市へ復興支援に行ってきました。

今回の地震で、当社の柏崎支店も被害を受けてしまいました。
また一部の従業員は、避難所で生活しているそうです。
幸いなことに、従業員およびその家族で、大怪我をした人はいませんでした。

当社の柏崎支店は、建物こそ倒壊はしませんでしたが、電気・ガス・水道がストップしました。
構内のアスファルトは、道路に面する辺りを中心に、液状化現象によってヒビや段差が出来てしまいました。
お客様から預かっていた商品もダメージを受けました。
今日のニュースで、自動車部品大手リケンが震災にあい、各自動車メーカーの生産がストップしていると報じられていましたが、当社もそのリケンの部品(エンジンのバルブ等)を保管していたのですが、多くが使い物にならない状態です。

本社の我々は、連日現地入りをして、復興支援をしております。
私も昨日、第二陣として柏崎へ行ってきました。

前日の第一陣は、おにぎり100個、2リットルペットボトルの水を100本以上、その他、カップラーメンやらガスコンロ等を持っていきました。
建物内の散乱したモノの整理が主な仕事だったようです。

第二陣である私たちですが、当日の朝に柏崎支店へ連絡したところ、生活に必要なものは殆ど足りているので、支援に来てくれた人たちに食べてもらうおにぎりを30個だけ持ってきてほしいとの事でした。
支店の復興支援に来てくれている人たち、本社の人間だけではなく、上越や長岡等、近隣店所の従業員もいるからです。

私たち第二陣の主な仕事は、支店の至るところに散乱・撒き散らしてしまった油のふき取り作業です。
ホームタンクに入っていた灯油、自動車部品の整備に使うオイルなどが、倉庫の中や、敷地内のアスファルト等、至るところに散乱して地面を覆っています。
そのまま放置しておきますと、会社の敷地の外へ流れ出し、周辺の田んぼに被害を与えてしまいます。
当然、油ですから、引火して火災になってしまう可能性もあります。
私たちは本社から、吸着シートや中和剤等を大量に車へ積み、現地へ向かいました。

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朝7時過ぎに出発したのですが、現地へ到着したのは3時間後の事でした。
普段ならば、高速で1時間もあれば到着するはずなのですが、復興支援関係の車で大渋滞となっていました。
高速道路を使うよりも、既に全面開通している116号線を使った方が、結果的には早く現地へ到着するようです。
どのみち、高速道路の柏崎インターは一般車両が下りる事は禁止されていますし。

高速道路も一般道も、目的地に近づくに連れて、段差や亀裂が走った部分が見えてきました。
あまりスピードを出しすぎると、段差で事故を起こしてしまいます。

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至るところで、道路の補修をしています。
その為、二車線の道路でも、基本的に一車線通行となっており、更には段差等でスピードを出せないので大渋滞となっている訳です。

刈羽村の辺りから、倒壊している建物等が見えてきました。

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やはり、古い建物ほど倒壊している確率が高かったです。
そういった倒壊した建物の隣でも、比較的新しい住宅等は大丈夫でした(あくまで外観上ですが)。

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上記は会社の敷地内。写真の印をした所ですが、そこは本来、地面に埋まっている部分なのです。
地震の影響で隆起し、こんなに飛び出てしまったのです。

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他にも上記のように、道路と敷地の間の部分で、ひび割れ等を起こしていました。
私は施設関係の維持管理の担当もしているので、会社の被害状況を見てまわりました。
建物よりも、こういった地面の液状化現象(?)による被害の方が大きかったです。

電気・ガス・水道等のライフラインが止まって一番困るのはトイレです。
トイレに関しては、地震が発生してすぐに仮設トイレを業者から手配をしました。
仮設トイレは水を必要とします。
当然、水道水が使えないので、我々がポリタンクに水を入れて持ってきました。
飲み水も必要ですが、トイレに使う水も大事です。

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流れ出た油のふき取り作業を行いました。
クッキングペーパーを大きくしたようなシートを油が広がった部分に被せ、上から足で踏み、シートに油を含ませます。
その後、水で希釈した中和剤を巻き、油を分解します。
その後、シートでふき取ります。
作業前、油の匂いが充満していたのですが、匂いは消えました。
アスファルトの場合、既に油が染み込んでいるため、完璧な除去は難しいです。
また、本来ならば、この作業をした後、水を放水するのですが、それも今は出来ません。
とりあえず、被害を最小限に食い止めるので一杯でした。
その後、他の部分も同じように作業を行いました。

一通り作業が済み、その後は、倉庫の散らかった部分の掃除をしました。
そんなことをしている内に、あっと言うのに夕方近くになりました。

とりあえず本日の作業は終了。
新潟市へ戻った訳ですが、やはり時間がかかってしまいました。

まだまだ、復興支援は始まったばかりです。
中越地震の際も、完全回復するのに年単位で時間がかかりました。
今回もそうだと思います。
今後も現地の支援を続けたいと思います。

Posted by kanzaki at 2007年07月19日 21:17