2007年11月08日

あなたの手帳はどんな手帳?

雑誌「日経ビジネスAssocie」の2007年11月6日号の特集は、「決定版−手帳活用術」でした。

この季節、書店や雑貨屋などへ行きますと、来年用の手帳が沢山売られています。
先日、ロフトへ行きましたところ、入り口のところに手帳を沢山陳列していました。
そこに群がる人、人、人。
そして全員、若い女性という、不思議な光景でした。
まあ、置いてあった手帳が、海外のお洒落なものや可愛らしいものばかりでしたので、男はその中に入っていけないかなと。
隣で大々的に、「ほぼ日手帳」を販売していたのですが、誰も立ち止まっていませんでした。
昨年まで、新潟で「ほぼ日手帳」を手に入れようと思ったら、ネットで買うしかありませんでした。
今年になってロフトが出来て、ようやく店頭で購入できるようになったばかりです。
だからまだ、知名度が低いのかもしれません。

「日経ビジネスAssocie」に、読者からのアンケート結果が発表されていました。
現在使用している手帳の種類を調べたところ、こんな結果になりました(以下、複数回答)。

・ノート型(男51.7%、女45.8%)
・システム手帳(男37.5%、40.8%)
・ケータイ、PDA(男29.2%、女30.0%)
・PCを使ったスケジュール(男30.0%、女18.3%)
・カレンダーを手帳代わり(男17.5%、女21.7%)
・その他、手で書き込めるもの(男2.5%、女3.3%)

ノート型が一番利用率が高く、次にシステム手帳が続きます。
やはり、紙媒体が多いですね。
上記だけでは分かりにくいのですが、総評として、紙媒体をメインにデジタル系も併用している人が多かったそうです。
どっちか一方と言う訳じゃないのです。
そして、デジタル系の場合、男性はパソコンを使う比率が高く、女性は携帯電話を使う比率が高かったそうです。
そして興味深かったのは、9割の人が、今の状態に満足しているものの、来年は別のモノを使ってみたいという事です。
スケジュール管理をするための媒体は、昔と違って豊富にあります。
アンケートにおいて、各種併用する人が多かったのも、いろんなモノを試してみたいという欲の表れなのかもしれません。
非常に前向きで、且つ、今は過渡期なのかなと感じます。

手帳にも様々なカテゴリがあり、その一つ一つの中でも、各手帳によって趣向が凝らしてあり、品定めしているだけでも非常に楽しいものです。
有名なところは私が紹介するまでもないので、書店やオンラインショップでご参照いただければと思います。
ノート型手帳の中で、私が興味を引いたものが二つありました。

一つ目は、「松下電器産業の手帳」です。
「何それ?」と思う人もいるでしょう。
書店を何軒まわっても見つかりませんよ。
何せ「非売品」ですから。
松下電器産業が、取引先などへ配っているものです。
サイズは、幅73mm×高116mm×厚10mm。
特徴は、松下幸之助の語録が毎日書かれてある事です。
松下電器産業を一代で築き上げた日本屈指の経営者である彼。
経営の神様と呼ばれ、多くの経営者の目標とされただけのことはあり、名言・語録が沢山ありまして、書籍などで目に触れた方も多いかと思います。
手帳に毎日一つずつ書かれており、それによってモチベーションを高めたり、冷静になってみるのも良いのではないでしょうか。
ちなみに手帳が入手できなくても、松下の公式サイトに、毎日一話ずつ掲載されるページがあります。

●松下幸之助 一日一話(松下電器産業株式会社の公式ページ)
http://panasonic.co.jp/founder/words/index.html

一気に読むより、こうして日々少しずつ目を通していった方が良いかもしれませんね。
ちなみにこの「松下電器産業の手帳」ですが、社内向けの手帳の場合、語録が何故か一週間に一本しかありません。


続きまして、もう一つの手帳を紹介させていただきます。
それは、「適当手帳」です。
松下幸之助さんの対極にある人生観で綴られた手帳です。
「平成の無責任男」、「芸能界一いい加減な男」など数々の異名をとる芸能界のちょい不良オヤジ、高田純次さんが監修したものです。
高田純次的、お気軽極楽で適当に生きたい人に必携の一冊。

こちらは普通に販売されています。
「ソフトバンククリエイティブ」より1,000円で発売中。
サイズは、幅104mm×高116mm×厚10mm。

「松下電器産業の手帳」には、松下幸之助さんのありがたい語録が毎日書かれています。
こちらの「適当手帳」には高田純次さんの、あまりありがたくない語録が毎日書かれています。
例えば・・・

・それって当然だよね。
・それって基本だよね。
・こんにちは。いつもステキな高田純次です。
・ごめんなさいね、いい男で。
・自分が好きな話は何回でもするよ。
・いや〜、今日のボクもすばらしいなあ。

等など。
脱力系で、何にも役に立たないけれど、ついつい手帳を開いて読んでしまいたくなりそうです。


さて、市販されている手帳は、お金を払えば手に入れることは出来ます。
しかし、手帳は買ってからが本番。
その人がどのように使い込むかが大切です。
雑誌では、著名人、企業人の手帳の使い方を紹介していました。

・大きな目標を最初に掲げ、それに到達するには、どう日々を過ごしていくかを手帳の上で計画していくタイプ。

・日々のスケジュール、メモを備忘録代わりにひたすら書き込むタイプ。

・スケジュールが刻々と変化する場合や、いろんなページを飛びながら検索する場合、付箋(ポストイット)を貼り付けて活用するタイプ。

大まかに言って、この三種類に分けられるのではないかと思います。
あとは、その人によって書き込み方に癖が出てきます。
人の数だけ手帳の使い方は存在するものなので、こうやって社会で成功した人の手帳を拝見できたのは良かったです。
参考になることが沢山あったし、決して真似ができない部分も沢山ありました。

さて私の場合ですが、以前から何度も書いていますとおり、メインはPDA(電子手帳)を使っています。

●「クリエ」TH PEG-TH55・TH55DK / CLIE<クリエ>
http://www.sony.jp/products/Consumer/PEG/PEG-TH55/

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この電子手帳に書き込んだ予定表、アドレス、To Do、メモ帳、手書きメモなどの内容は、パソコン上でも管理が出来ます。
実は、そこが一番良いところでして、私のように事務系の仕事をしている人間の場合、机の上には常にパソコンがあるものです。
大きい画面とキーボードで入力・閲覧した方がパフォーマンスが高いというもの。
だから日中は基本的に、パソコンにインストールした「PalmDesktop」という、アウトルックのようなスケジュール管理ソフトを使います。
そして、USBケーブルでPDAをつないで同期しますと、どちらにも同じ情報が反映されます。
細々としたデータをパソコンで入力して、PDAにデータを反映させるのは作業的にも楽です。
そして外出先では、パソコンを開いて操作するなんて事はできませんので、PDAの上で管理します。
さらに帰宅したら、自宅のパソコンともデータを同期をとります。
これにより、私のスケジュールデータなどが全く同じ状態で、世の中に三箇所、存在することになります。
どれか一つのデータが吹っ飛んでも、他でバックアップしているから安心です。

紙の手帳よりPDAの方が便利なことの一つに、「検索の早さ」がありますが、それと同じぐらい助かるのが、このデータのバックアップだと思います。
紙の手帳は、紛失したらそれまでですし、永年劣化で紙も痛んできます。
しかし、デジタルデータは劣化することがありません。
全く同じデータを複数にコピーも可能なので、記入したデータの二次利用も容易です。

また、どんなにデータが膨らんでも、媒体の大きさ・厚みは変わりません。
紙のように分厚くならないのはいいですね。

紙の予定表だと、同じ内容を月間スケジュール、週間スケジュール、日別スケジュール、時間別スケジュールに書かなくてはいけませんが、デジタルデータだと一回で済みます。
そしてボタン一つで、各スタイルのスケジュール画面が表示できるのです。

年ごとにノート型手帳を使用する人の場合、毎年繰り返し行われる行事を毎回購入する度に転記しなければいけません。
デジタルだと、繰り返しの設定を一回すればいいだけなのも便利です。

私はデジタルデータでスケジュール管理をする方が圧倒的に便利で役に立っています。
しかし、手に持った触感、風合い、所有する喜びは、紙の手帳の方が好きですよ。
だから来年は試しに、ノート型手帳も併用してみようかなと思っています(あくまで遊び、副次的にですが)。

ちなみに私は、完全にPDAやパソコンのみで済ませている訳ではありません。
打ち合わせの時のメモなどは、紙媒体を使用しています。
よく使用しているのは、「RHODIA ブロック・ロディア」です。
フランス製のスタイリッシュなブロックメモ。
用紙は5ミリの方眼罫線になっており、精密カットのミシン目入りなので、ササッと書いてピッと切ることができます。
私は74mm×105mmのポケットに入るサイズを使用しています。

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中のメモ帳は、200円もあればお釣りがくる値段です。
私は、ビニール製の専用カバーを付けて使用しています(メモ帳と合わせて約800円)。

ちなみに、ダイソーなどの100円ショップへ行きますと、大阪のサンノートという会社が作ったパチモンが売っています。

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ほぼ同じ仕様(ちゃんと純正のビニールカバーに装着できる)。
ロディアが近所に売ってなかったので、緊急で購入したのですが、意外と使いやすかったです。
おかげで上記の写真のように、ボロボロになるまで使っていました。
値段も純正のほぼ半値。
ロディアは、かなり真っ白な紙に薄紫色の方眼罫線。
こちらのパチモンは、あまり明るくない白い紙に薄灰色の眼罫線。
白紙の色が、あまり白すぎるのが嫌な人も多いと思います。
そういう人は、パチモンの方が良いかも。
パチモンであろうが何でもいい。
使う人が、本当に使いやすいものを使うのが一番。
ブランド名だけで選ぶ馬鹿チンになる必要はありません。

また週末に、来年の手帳を物色してこようと思います。

Posted by kanzaki at 2007年11月08日 22:03