2008年01月05日

シチュエーション別「誉め方」〜気難しい人、地位が高い人、派遣・契約社員、新入社員編

前回の続き

●前回の記事:シチュエーション別「誉め方」〜初対面の人編
http://kanzaki.sub.jp/archives/001583.html

今回はまず、相手が気難しい人の場合です。

●気難しい人の場合

相手の最新情報を知り、自分の心を詳しく伝えるのがよいそうです。
気持ちが入っていないと、言葉が陳腐になります。
人を動かす言葉には常に「鮮度」があるものです。
心のこもっていない物言いは全て言葉の残骸みたいなもの。
最初と最後の挨拶の時に礼儀正しくしていれば、あとはリラックスして正直に話せばいいのです。
そうすれば、苦手そうな相手に対しても自分の言いたいことを伝えやすくなるものです。


●地位が高い人の場合

地位の高い人の場合を知るには、それらの人とよく接する銀座のママからコツを聞いてみましょう。
彼女曰く、臆せず誉める事が肝心だそうです。
しかし、本気で誉めないとウソだとばれます。
小細工は駄目。

相手の会社を誉める場合、自分の視点で言うのか良いそうです。
例えば、相手の会社の商品に対して「すごく使い心地が良かった」、CMならば「本当にかっこいいCMですね」等です。
年配の人に対しては、等身大で誉める方がウソ臭くありません。

経営者は業績よりも、手腕を誉めて欲しい事が多いそうです。
その方法を聞くのも良い。
教えてくださいと示す態度も、誉め言葉になります。

人格を誉めるならば、「私も○○さんのように気配りの出来る人になりたい」・「○○さんのような上司が欲しい」等ですと、上から目線にならなくて良いそうです。


●派遣・契約社員を誉める場合

派遣社員から話し掛けるのは、とてもエネルギーがいることです。
受け入れ側からコミュニケーションを働きかけるのが良いでしょう。

容姿やプライベートな内容は、いきなりは駄目です。
誉める対象は、仕事の成果や仕事振りに尽きます。
「がんばっているね」・「ありがとう」等の感謝の簡単な言葉からはじめましょう。

派遣社員は定型業務が多く、華々しくはありません。
よく仕事を観察し、プロセスを細かく観察して誉めましょう。

自発的意見には、まず敬意を払い、アイディアを否定しないこと。
派遣社員は、仕事を通じての自己成長、周りへの貢献を望んでいます。
仕事で承認されるのが何よりの誉め言葉なのです。


●新入社員を誉める場合

まず話しをじっくりと聞くこと。
話しを聞くとき、仮説を立てず、話しを遮らないこと。
結果ではなく、プロセスを誉めてください。
その一言が、新入社員の高い目標に繋がる小さな一歩になるからです。

成果ではなく、あくまで本人にとって意味があればいいのです。
相対評価ではなく、絶対評価で誉めるのが、若手の能力を引き出すコツです。

誉めた後に、その成功の理由を聞いてみましょう。
承認欲求を満たしつつ、成功の要因を話してもらうことで、自ら気づき、学んでくれるはずです。

以上、前回と今回で記述してみました。

私は各シチュエーション毎の対処法を読んで思ったのは、誉める側が「等身大の大人」であることが大事なのかなあと感じました。

相手を否定しない。
耳を傾ける。
笑顔を作る。
相手の能力を引き出す。

これらは、精神的に若いうちは、なかなか出来ないものです。
自分自身がいろんな経験をして、挫折したり成功したり、さまざまな感情を抱いた事が無ければ、相手を誉めるという姿勢が出来ないと思いました。

敢えて私が、「等身大」の大人と書いたのは、ただのスーパーマンでは相手の気持ちを察してあげられないからです。
スポーツの世界で、名選手が名監督になれるとは限らないのは、そんな理由かと。
自分がいとも簡単に出来るからといって、相手も簡単に出来るとは限りません。
そんな時、自分本位で相手を指導したら、誰もその教えに従いません。
等身大で気さくに声をかけてもらえるような大人の方が、相手も心を開いてくれるように思います。

Posted by kanzaki at 2008年01月05日 12:21