自転車でトロトロと走っていましたところ、こんな建物を発見しました。
病院の解体工事をしていました。
解体というよりも、破壊という言葉の方が似合います。
ミサイルの直撃をくらったかのよう。
こういう壊れた建物をテレビの映像では見ることがありますが、実際に肉眼で見ることはあまりありません。
目の前にある破壊された建物のインパクトは、予想以上でした。
この病院は消化器系の病院でした。
今は別の場所へ移転して、もっと小さな個人経営クラスのクリニックとして再開しております。
社会人になってからは殆ど行った記憶がありませんが、学生時代はよくお世話になっていました。
ストレスに弱くて十二指腸潰瘍になり、この病院で胃カメラやバリウムを飲んだ記憶があります。
胃カメラは辛いですよねえ。
口の中に入れられた後、嘔吐のような強度のゲップを繰り返し、本当に苦しみ悶えました。
今、ストレスで潰瘍を患うことは無くなったのは、嬉しいですねえ。
何せ、胃カメラを飲まなくてもいいのですから(別の形でストレスを受けるようになりましたけれどね)。
他にも風邪やインフルエンザでお世話になったこともありました。
そうそう、大学生の時、熱を出してこの病院へ行って採血をしたところ、自分の血液型がO型と判明。
今まで、自分の性格からA型だと思っていたので驚きました。
本当は、あっけらかんと大雑把な性格だったのだと思った瞬間から、胃潰瘍と無縁になったような・・・。
昨日、この病院跡地へ再び行ってみました。
日曜なので、工事業者の人たちはおらず、ひっそりとしておりました。
この前は、横からミサイルを喰らったかのような壊れ方でしたが、今では上空からミサイルを落とされたかのような壊れ方です。
普段、私が見るようなクレーン車と違い、先の方がハサミ状になっています。
これで壁を壊すのでしょうか。
幼い頃、7:3に髪を分けたサラリーマンより、こういう土木機械を操作できる人の方にかっこよさを感じました。
廃墟と化したコンクリートの建物からは、冷たさと虚無感を感じます。
病院だったこともあり、なんだか幽霊でも出てきそう・・・。
この空間で、多くの人が命を救われたのだろうし、逆に息をひきとった人もいたことでしょう。
内視鏡室とありますね。
ここで私は、胃の中を調べられたんですね。
お世話になりました。
この床から出ている配線の先には、どんな医療器材が繋がっていたんでしょうかね。
屋上です。
入院している人にとって唯一、外部との繋がりを持てる場所です。
空を眺め、何を思ったことでしょう。
何故か、パイプ椅子が一つありますね。
作業をしている人が休憩する時に使っているのでしょうか。
上から見ますと、壊れた部分の表情が、一段と凄いことが分かります。
お世話になった病院。
この町には当たり前にあった建物。
見慣れた光景が、しばらくすると眼前から消えてしまう。
そして一年もしないうちに、何かしら別の建物が建つことでしょう。
最近、市内はマンションの建設ラッシュですので、ここもマンションになるのでは。
こうやって破壊と再生を繰り返し、都市は生まれ変わり、その時代に即した環境になっていきます。
いつしか、病院が無い光景が当たり前になり、ごく普通に生活の時間が流れる。
私だけでも、ここにかつて病院が建ってて、地域の人々に貢献していたことを覚えておきましょう。
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