2008年01月27日

休日も仕事が気になって仕方がない人

1月になるや仕事が慌しく続きました。
それも、ルーティンワークではなく、はじめて経験する仕事。
先週金曜日の夕方、裁判所に書類を提出し、ひとつの仕事にようやくケリがつきました。

いろんな仕事を同時並行で処理しているので、仕事のことで頭がいっぱい。
それでも今回、その中のひとつの仕事が終わったのは嬉しかったです。
しかも、土日休みの前日というのがいい。
仕事から解放された気分を味わいました。
その晩は、同僚と映画を見たり、仕事とは関係ないことで一日を終え、翌日は昼近くまで寝ていました。
こんなダラダラした事をしたのは久しぶりでした。
でも、なんだか気持ちがいい。

明日からまた仕事が始まり、その仕事の中で揉まれることになります。
けれどそれは明日から。
この休日ぐらいは、仕事の事を忘れたいものです。

雑誌PRESIDENT(2008.2.4号)の記事のひとつに、こんなものがありました。

「休日も仕事が気になって仕方がない。いいリフレッシュ方法はないか?」

上記の質問に対し、心理学ジャーナリスト・佐々木正悟さんが答えていました。

頭から仕事のことが離れないのは、終わらせなければいけない仕事があるからです。
ツァイガルニク効果と言いまして、途中になっていることの方が、完了してしまったことよりも強く記憶に残ります。

●ツァイガルニク効果 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%AF%E5%8A%B9%E6%9E%9C

ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)とは、人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。

仕事を覚えているということは、脳が緊張下にあるということです。
緊張状態が限界を超えるとストレスとなり、不安や焦り、苦痛となります。
だから、ストレスが限界量を超えないようにする必要があります。

そのための方法として、仕事の締め切りを仕事前に設定するのが良いそうです。
「何時までにやる」と周りにも宣言し、仕事をギリギリまで引っ張らないようにするといいのです。

また、他の対処方法としては、脳が記憶しておかなくてもいいように、しなければいけないことを書き出すことが効果的です。
すると脳が、「記憶を溜めなくていい」と休憩できるのです。
でも、忘れたことを思い出せないと意味がありませんので、パソコンを毎日使う人であれば、朝、絶対に見るものにリンクさせておきます。
例えば、アウトルックみたいなスケジュール管理アプリ、グーグルカレンダーのようなオンラインサービスなどを利用するのです。
私はアウトルックの代わりに、PalmDesktopというスケジュール管理アプリを使用していますが、目的にかなうものならば何でもいいのです。
要は、金曜日と月曜日にかかる仕事をバイパスしてあげればよいのです。

長期的なプロジェクトといえど、仕事は細分化できるはずです。
段階ごとに、いつからその仕事を始めるのかをメモしておく。
そうすれば、覚えておかなければならないという脳の緊張状態を軽くし、気分が楽になるはずです。

それでも強すぎるストレスがかかっている人の場合は、「誰かと仕事にかかる」か「人と話しをする」とよいでしょう。
「これをしなければ」という思いが強すぎるとそれが苦痛となってしまい、ストレスが行動につながりません。

掃除ができない人がいます。
これは、「片付けなければ」という思いが強いストレスになりすぎて、行動を回避するようになっているからです。
でも、誰かと一緒ならば片付けることができます。
それと同じで、ハードルの高い仕事は、チームを組む、あるいは人と話しをしながら仕事を始める。
嫌な仕事の場合、とても効果的です。

仕事がうまくいっている時は、休憩もとらずにやってしまいがちですが、脳が興奮状態にあると、心拍数、血圧の上昇、アドレナリンの分泌などが行われ、それはいい状態とばかりは言えないので、脳を休めた方がよいそうです。

脳を休める方法は、脳の同じ場所ばかり使わないようにすることです。
IT系の人は、休憩時間はパソコンを使わない。
営業で人と話しをして疲れている人は、休憩時間は独りで過ごす。
このようなことで、脳がリフレッシュされます。
また睡眠時は、脳の使う場所が全く異なるので、寝ることは、かなりよい気分転換になるものです。

以上から、仕事に区切りをつけること、仕事のオンオフの際は違うことをするのが良いようですね。

仕事に追われて強迫観念(きょうはくかんねん)が増すと、よいことがありません。
強迫症状により、生活の幅を狭めることがあります。
これを回避と呼ぶそうです。
重症になると家に引きこもったり、ごく狭い範囲でしか生活しなくなります。
回避は仕事や学業を続けることを困難にしてしまいます。

自分の人生を狭めてしまうのは辛いものです。
そういう状態になりやすい社会であるのは間違いありません。
しかし幸い、我々はいろんな方法で、それに対処できる方法を知ることも出来ます。
本、ネット、人など、ありとあらゆる方法があるのです。
事前に、そういう症状への対処方法を知っておくことは、非常に効果的です。
人は未知のものに対して不安を覚えますが、予備知識をいれておくことで、怖さを軽減できますから。

Posted by kanzaki at 2008年01月27日 10:54