2008年08月11日

信濃川の下を歩く〜「新潟みなとトンネル」

え〜、川を渡る方法と言いますと、橋を渡るか船に乗るのが当たり前でございます。
しかし21世紀にもなりますと、「川の下」を歩いて岸から岸へ行けるようになりました。
凄いものですねえ。
しかも驚いたことに、それは東京等の首都圏ではなく、地方都市である新潟市でも出来るのですから。

新潟市には信濃川という大きな川があります。
日本で一番長い川で知られています。

●信濃川 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E6%BF%83%E5%B7%9D

信濃川(しなのがわ)は、新潟県および長野県を流れる一級河川。信濃川水系の本流である。このうち信濃川と呼ばれているのは新潟県域のみで、長野県にさかのぼると千曲川(ちくまがわ)と呼称が変わる。全長367キロメートルのうち、信濃川と呼ばれている部分が153キロメートルなのに対し、千曲川と呼ばれている部分は214キロメートルと千曲川の方が長い。ただし、河川法上では千曲川を含めた信濃川水系の本流を信濃川と規定しているため、信濃川は日本で一番長い川となっている。

昨日はその川にて花火大会が開催され、多くの人達が川辺で打ち上げられる花火を楽しみました。
その長い川の出口付近に、「新潟みなとトンネル」があります。

●新潟みなとトンネル - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%BD%9F%E3%81%BF%E3%81%AA%E3%81%A8%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB

新潟みなとトンネル(にいがたみなとトンネル)は、新潟県新潟市中央区の通称新潟島から同市東区に至る、信濃川河口部両岸を結ぶ水底道路トンネル。 なお、トンネル区間の正式名称は新潟港臨港道路入船臨港線(にいがたこうりんこうどうろ・いりふねりんこうせん)である。

・トンネルの位置が分かる地図(Google マップ)
http://www.date2.jp/spot/49854/map/

このトンネル、基本的には自動車が通るものです。

minato01.jpg

上記写真は、臨港町・山の下という方面側の出入り口です(上記Google マップで言いますと右側です)。
写真左側の方に小さなトンネルがありますよね。
ここが歩道になっており、歩いていきますと信濃川の下を通ることが出来るのです。

minato02.jpg

普通は、このトンネルの入り口近くにあります「入船みなとタワー」という建物(上記写真)の中に入り、エレベータで地下3階へ降りて入っていきます。

minato03.jpg

エレベータで下へ降り、後ろを振り向くと、まだ地上の明るさが感じられます。

minato05.jpg

minato04.jpg

正面を向いて見ますと、先が果てしなく続く近代的な洞窟。
なんだか、「ダンジョン」とか「ウィザードリー」という単語が頭の中をよぎりましたよ。
少し薄暗くて涼しいので、雰囲気満点。
近代的な造りですから、「ファンタシースター」や「女神転生」の世界観に似合うかも。

この歩道は約1.4キロあります。
エレベータで降りてすぐの場所は広いのですが、すぐに細いトンネルになります。
余裕を持って大人4人〜5人が横一列に並んで歩けるぐらいでしょうか。

minato08.jpg

地下トンネルだけあり、中は非常に涼しいです。
外の灼熱地獄が嘘のようです。
これだけ涼しく、しかも長い一本道なので、トンネルの中をジョギングしている人が沢山いました。
同じことを外でやっていたら、熱中症になってしまいます。
そういう意味では、真夏のトレーニングにももってこいです。
また、自転車で走っている人もいました(ロードバイクやマウンテンバイクではなく、ママチャリを使って単に移動手段として使用)。
ロードバイクで滑走してみたいところですが、そんなに幅が広い訳ではありませんから、人との接触を考えると現実的ではありませんね。

minato06.jpg

上記はトンネルの側面に貼ってあるパネルです。
私は「山の下みなとタワー」と書かれた方へ進みました。

minato07.jpg

途中、上記のような非常口を示すパネルがあるのですが、トンネルの真ん中にいたとしたら、脱出するまでに偉い時間がかかりますね。

minato09.jpg

上記の写真、先の方の床が少し、傾斜の角度が変わっているのが分かりますよね。
これは、そこから信濃川の下へ進むためです。

minato10.jpg

信濃川の水面下を通る境目に、上記のパネルがありました。
今まで、信濃川を上から見ることはあっても、自分がその真下を歩くなんて事は、生まれてはじめての経験です。
まあ残念ながら、水族館のようなガラス窓が無いので、本当に川の下にいるのか良く分かりませんがね。

minato11.jpg

minato12.jpg

無機質なトンネルの側面に、等間隔で上記のようなパネルが貼ってありました。
展示してある魚の写真パネルは、「新潟市水族館マリンピア日本海」から提供を受けたもので、マリンピアの水槽で観察できます。
なお、写真と説明文は、朝日新聞紙面上、「新潟おりおりから水の生き物編」で平成15年5月4日〜7月31日まで掲載されました。

●新潟市水族館 マリンピア日本海
http://www.marinepia.or.jp/

写真を撮影しつつ歩いていますと、ついにトンネル中央へ到着しました。

minato13.jpg

私は水面下約20mの場所にいたのです!
なんだか不思議ですね。
船や魚達よりも下に自分がいるのですから。

minato14.jpg

minato15.jpg

再び歩き出してしばらくすると、また床に角度がついていますよ。
ここから再び地上へ向けてのぼることになるのです。

トンネルのこちら側は、壁に水滴が多く付着していました。
結露とかそういうのなのでしょうか?
それと、こちら側はトンネル内のどこからともなく、小さな音でクラシックが流れていました。
トンネルの途中までは、横を通る車の音等が聞こえるだけで、特に海底らしい音(どんな音だ?)は無かったのですけれどね。

minato16.jpg

魚のパネルの他に、児童が描いた絵も展示されていました。
上記は、SF版「天空の城 ラピュタ」でしょうか。
私が描こうと思っても描けない想像力ですね。

minato17.jpg

ついに川の下を通って、向こう岸にある「山の下みなとタワー」の地下まで到着。
ここからエレベータを使って地上へ出ました。

minato18.jpg

横には「山の下みなとランド」という公園があり、家族連れが沢山いました。

minato19.jpg

いや〜、なかなか面白い体験が出来ましたよ。
川の下のトンネルを歩けるなんて、そうそうありませんもの。

しかし満足をしたすぐ次の瞬間、青ざめました。
友達とトンネルを歩いてきた訳ですが、自家用車は川の向こうにあるタワー横の駐車場に置いてあるのです。
つまり、また来た道を引き返さなければいけないのですorz

さて、運動がてら、水面下約20mのトンネルをジョギングするとしますか。

Posted by kanzaki at 2008年08月11日 22:12