2008年09月22日

即効! パソコン・データ整理の極意(2)

前回の続きです。

●前回の記事: 即効! パソコン・データ整理の極意(1)
http://kanzaki.sub.jp/archives/001708.html

前回同様、雑誌「DIME」の最新号(2008.10.7号)に記載されている実例をご紹介します。
前回は、フォルダを使ったデータの整理方法でしたが、今回はメールを使ったデータの整理方法です。

(1)受信BOXを常に空にする"inboxゼロ"という考え方とは?

まずは、田口 元さんの方法。
田口さんは、100式というサイトの運営者であり、GTDやライフハックを日本に広めた第一人者です。

●百式(100SHIKI.COM) - 世界のアイディアを今日も明日も明後日も -
http://www.100shiki.com/

・Getting Things Done - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Getting_Things_Done

GTD(Getting Things Done)とは個人用のワークフロー管理システムである。デビッド・アレン(David Allen)によって同名の書籍『Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity 』(2002年)の中で提唱された。
GTDは心理的な負担を減らすことを主眼とし、簡単な五つのステップを実行していくことによって成し遂げたいことを現実にするメソッドである。個人の生産性を向上させることができるので、LifeHack(ライフハック)と呼ばれるビジネス上の仕事術の中でも特に注目されている。
GTDの基本はなすべき仕事のリストを何かに記録しておくことで、頭の中からなすべき仕事のことを追い出してしまうというものである。これで頭の中はすべき仕事全部を覚えなくてもよくなりすっきりとし、リストに基づき実際の仕事をこなすことに集中できる

・Lifehack - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%AF

LifeHack(ライフハック)は、情報処理業界を中心とした「仕事術」のことで、いかに作業を簡便かつ効率よく行うかを主眼とした技術(テクニック)群である。


田口さんがGTDに基づいて実践しているのは、受信箱を常に空にするメール整理術です。
返信等のアクションが不要なものは、参考用に保管するかゴミ箱へ。
何度かやりとりが必要なすぐに処理できないものは、プロジェクトフォルダを作成してまとめる等、全てのメール一旦受信箱から出し、「処理すべきメールに集中できるようにすることが重要」だといいます。

田口さんは「Gmail」を利用しており、すぐに処理できないメールには「スター」と呼ばれる印を付けて管理しています。
スターの付いているメールだけを抽出すれば、未処理のものがすぐ分かります。
処理済のメールについては、「あえて整理せず、必要になったら検索する」というスタイル。
詳しいやり方は、DIME本誌をご参照ください。

田口さんのやり方はつまり、仕事の入り口が、全てメールの受信箱からスタートするやり方です。
そしてそれを自分が分かりやすいように仕分けをして、今すぐにやるべきもの、後回ししても良いもの、参考資料として目だけを通すものに分けているようです。

Gmailでも、アウトルックでも、多くのメールソフトには検索機能があり、タイトルや送信者、メール本文から自分が必要な情報を検索できます。
私はメーラーとして「Outlook express」を使っています。
他にも幾らでもメーラーはありますが、使い勝手云々よりも、スタンダードで保守本流だからです。
他のマイナーなメーラーを使っていて、開発やサポートが終了したりされたら困るからです。
OSとしてWindowsがこの世から無くならない内は、アウトルック等がなくなる事もないでしょうし、シェアが大きいのは安心です。
田口さんはGmailをお使いですが、私もサブとして使用しています。
会社の自分のメールアドレスへ届いたメールは、全て自動的にGmailへ転送しています。
バックアップ的な意味合いと、外出先での確認用の為です。
しかしGmailをメインに使うことはありません。
どうしてかと言いますと、私の会社のメールサーバーは、gmailのメールアドレスから送信されてくるメールは受け付けないようにしているからです(迷惑メール対策)。
メールは、「言った・言わない」の水掛論争から自分を守るのに非常に重要な証拠となります。
その為にもメールが破損したり、データが吹っ飛んでしまわないように、バックアップを毎日行っています。


(2)すべての情報をメールに一元化する

ゼロスタートコミュニケーションズ代表取締役社長の山崎徳之さんのデータ整理術は、パソコンにファイルを置かないという変わった方法です。
作成したファイルやタスクは自分宛にメールをして、データヲ全部メールサーバーに置くことで、パソコンには何も置かないのです。
山崎さんはエンジニア出身でして、サーバー上で直接メールをチェックする特殊なソフトを使用しています。
メールを受信するのではなく、ネット上に読みに行くという点では、「Gmail」や「ヤフーメール」みたいなものです。

この利点は、世界中のどこからでも取り出せること。
パソコンに比べて堅牢性やセキュリティー面でも安心。
一方で、メールに繋がっていないとデータが取り出せないというデメリットもあります。

メールサーバーにデータやタスクも集約・一元化することで、効率化を図るやり方です。
この方法ですと、(1)でもご紹介しましたとおり、メールならではの検索機能により、必要な情報やデータが取りやすくなります。
そして(1)同様に、情報の入り口を受信箱という一箇所にすることも出来ます。
詳しい方法は、雑誌本編をご参照ください。

以上で紹介は終わりです。

前回と今回を総論しますと、

・「情報の入り口を一箇所にする」
・「入ってきた情報を自分が処理しやすいように仕分けをする」
・「検索機能を活用する」

以上の三点になるのではないでしょうか。
無意識に苦痛なく処理できるようにする為にも、仕事を一定のワークフローの中で処理するのは大切な事だと思います。

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Posted by kanzaki at 2008年09月22日 18:32