2008年10月21日

「岩船まつり」へ行ってきました

●航海の安全と大漁、地域の発展と繁栄を祈願して「岩船まつり」が行われました
http://www.pref.niigata.lg.jp/murakami_kikaku/1224439273333.html

村上三大祭りの最後を飾る県の無形民俗文化財「岩船まつり」(石船神社の御礼祭)が
10月18日・19日に開催されました。
「岩船まつり」は、安全と大漁、地域の発展と繁栄を祈願するお祭りです。
 
神社に詰めた岸見寺(岸見寺=町名)のおしゃぎりから「祭りのシンボル『お船様(明神丸)』が下ろされ、「御神馬」(横新町)を伴い、石船神社の石段を登っていき、神社社殿において厳かに「御魂遷し(みたまうつし)」の神事が執り行れました。神事が終了し、石段を下りるとお船様と御神馬は再びそれぞれのおしゃぎりに飾られました。その後、岩船の神々は年に一度人々の待つ町へとお向かいになりました。

岩船のおしゃぎりは二層二輪造りで、村上伝統「堆朱・堆黒の塗り」がほどこされ、金箔を押した彫刻が豪華さをさらに際立たせています。どの位置から見ても漆と金箔に彩られた手の込んだ彫刻と、鏡のように周りの景色を映し出すほど綺麗で美しい漆黒の車輪が目を引きます。

屋台の後ろ側を飾る「見送り」。とても手が込んだ造りとなっており、おしゃぎり屋台がさらに映えるような装飾となっています。観衆からはあまりの美しさに「よくここまでのものを・・・」という声が聞こえてきました。また、お目当ての屋台を見ながら「やっぱり自分の生まれ育った町内の屋台を見ると何とも言えない気持ちになるね。」と言っていた女性の会話が印象に残りました。


「村上三大祭り」の一つである「岩船まつり」を観に行ってきました。
「村上三大祭り」とは、村上大祭(7月6日・7日)、瀬波大祭(9月3日・4日)、岩船まつり(10月18日・19日)をさします。

地元の人達が、自分達で伝統行事を守り、受け継いでいく心に感心させられましたよ。
私の住む新潟市の中心街は、隣に誰が住んでいるのか分からなくても当然。
それに比べ、田舎の方へ行くと、住民同士のつながり、縦社会が未だに残っております。
そのおかげで、こういった伝統的な祭りが開催できるのだと思います。

若い時は、そういう住民同士の縦社会・人間関係を煩わしいと感じるものです。
しかし年齢を重ね、「老後」「孤独」「社会との疎遠」なんていう漠然とした将来への不安を考えると、こういった田舎の縦社会も悪くはないのではないかと考えます。

港に車を停めて、祭りの開催している場所へ行きました。
ちなみに都会の祭りと違い、港に停車していても、駐車料金を取られるような事はありません。

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いろんな屋台が立ち並んでいます。
かなり長い距離の間を屋台がひしめくように並んでいます。

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新潟市民ならば、祭りの食べ物といいますと「ポッポ焼き」が定番。
しかし新潟市周辺でしか、その名前は知れ渡っておらず、上記の屋台でも「ポッポ焼き」と書いた看板に「蒸気パン」とも書かれていました。

●ぽっぽ焼き - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BD%E3%81%A3%E3%81%BD%E7%84%BC%E3%81%8D

ぽっぽ焼き(ぽっぽやき)とは、新潟県下越地方で見られる長細いパンのような菓子。
薄力粉に黒砂糖と水、炭酸、ミョウバンを加え、専用の焼き器で焼き上げる。 茶褐色で細長く、やや扁平な形状をしている。暖かい状態で販売され、もちもちとした食感と黒砂糖の素朴な風味を味わえる。新発田市周辺では蒸気パンとも呼ばれる。

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射的ゲーム、懐かしいですねえ。
しかし500円というのは高いなあ。

この祭りで驚いたのは、「おしゃぎり」という二つの大きな車輪のついた山車・屋台です。
しかも二重構造になっており、各々に人が座ったり、シンボリックなものを乗せています。
漆と金箔に彩られた彫刻、漆黒の車輪は、本当に美しいです。
なんでも、車輪一つ修理するだけでも700万円とかするそうですよ(食堂のおばちゃん情報)。

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最初の「おしゃぎり」を発見。
下の段に子供達、上の段には白い馬の作り物が乗せられています。
ガソリンスタンドに停めていますが、給油しているわけではありません。

「おしゃぎり」に乗った子供達も可愛いですね。
ちゃんと太鼓の演奏をします。
他の「おしゃぎり」では、男の子なのに、女の子のような衣装を着ている子もいます。

また下の段にて、笛や太鼓を演奏している大人がいる「おしゃぎり」もあります。
狭い場所に、沢山の人達が乗っており、独特な雰囲気です。

街の各家の入り口は開けられ、お酒や奉納物が置いてありました。
そして、「おしゃぎり」が一軒一軒の家へ斜めに停めていきます。
中でどんな事をしているのかよく分かりませんでした。
しかし、どの家も酒盛りをして大賑わいだったのは分かりました。

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今回の写真撮影は全て、Nikonデジタル一眼レフカメラ「D90」+「18-105G VR レンズ」を使用しました。
下記の動画も、このカメラで撮影したものをMpeg1に変換したものです。


観光客相手のお祭りではないせいか、この一帯のお店は殆どが休業していました。
お店の人も祭りに参加するからです。
その為、昼食を食べるお店を探すのにも一苦労し、隣の村上市まで行きました。
それだけ皆さん、この祭りに力を入れているという訳ですよね。

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「おしゃぎり」が通っていない場所は、とても静かで誰もいませんでした。
高い建物もなく、木造家屋が並びます。

撮影中、街の人からお酒をいただいたり、色々とお話しもしました。
とても人柄の良い、物腰の柔らかい人達ばかりでした。
この街の穏やかな時間の流れが、人を優しくさせるのでしょうかね。

Posted by kanzaki at 2008年10月21日 21:25