2008年11月04日

今、「貧困ビジネス」があなたを狙っている【1】

まあ、今日はやはり、小室さん逮捕の件が一番大きなニュースですよね。
世間的に大成功を収めた人が一転、奈落の底へ。
ホリエモンとか、村上ファンドの中の人とかも同じようなパターンでしたね。
宝くじを当てても殺されるような時代。
何も無理をして、一個人が栄華を誇る必要はないのかもしれません。

ちょっと嬉しいニュースは、『炎神戦隊ゴーオンジャー』にて楼山早輝 /ゴーオンイエロー役の逢沢りなさんが、 「第87回全国高校サッカー選手権 応援マネージャー」に決定した事。
今まで、堀北真希さん、新垣結衣さん、北乃きいさんが務めた大役です。
また、「全国消防協会2008年 秋の火災予防運動用ポスター」にも起用されました。

ここ最近、特撮番組で起用された女性というのは、多くはその後、グラビア程度でパッとしなかったり、引退する子が多かったです。
しかし、この子はまだ17歳ですし、事務所がちゃんと良い方向へ向けていけば、かなりの成長株になるんじゃないでしょうか。
特撮番組で出演していた女の子で、現在、大活躍している子と言いますと、北川景子さん(美少女戦士セーラームーン-火野レイ(セーラーマーズ)役)、新垣結衣さん(Sh15uya-エマ役)でしょうかね。

●逢沢りな OFFICIAL WEB SITE
http://www.box-corporation.com/rina_aizawa/

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本日の「クローズアップ現代」のテーマは、「貧困ビジネス」です。
低所得者を食い物にするビジネス。
本当に許せないと思いましたよ。
この事実を神ナナを読んでいる見識ある方々に、知ってもらいたいと思います。


年間200万円以下で生活する人々の数は、一千万人を超えています。
この不景気のあおりで、派遣や非正規雇用者の契約の打ち切り、ボーナスカット。
そんな中、格差社会が広がり、貧しい人々の生活が、ますます酷くなっていく始末です。
その貧しさにつけこんで、小額のお金の利用料、違約金を長期に渡って支払わせるのが「貧困ビジネス」です。

●ケース1「住民票が取れるネットカフェ」

とあるネットカフェは、全ての部屋が常に満杯だそうです。
一つの部屋は一畳程度の狭さ。
利用料金は一時間400円ですが、長期滞在になると80円になります。
多くの人達が長期滞在で利用しています。
アパートの敷金、礼金を支払えない人達が、こぞって利用しています。

このネットカフェの特徴は、住民票登録が可能な事です。
住所が無いために定職に就けず、日雇い労働しか出来なかった人が、住民票が取れるという事で、このネットカフェへやってきます。

住民登録は、居住の事実があり、店が承諾していれば法的には問題が無いとされています。
しかし、旅館業法の宿泊施設としてみなされると、「部屋を広くする」「防災管理を厳しくする」等、様々な制約が生じます。
その為、このネットカフェでは、宿泊施設と見なされないように、布団やベッド等は用意せず、ひざ掛けの貸し出しにとどめています。
価格も宿泊料金とはせず、時間単位で表示しています(例:1時間80円×24時間)。
経営者はこのネットカフェを旅館ではなく、アパートと捉え、法律ギリギリのところをすり抜けています。

このネットカフェは一見、安そうに見えますが、実はそうではないのです。

滞在 1,920円×30日=57,600円
シャワー 300円×10日=3,000円
洗濯 500円×4日=2,000円
郵便引き取り 月額3,000円(こんなものまで搾取するのかよ!)

これらの他、食費などを含めますと、月に約70,000円をこの店に支払うことになります。
出て行きたくても、就職するまでは住民票が必要なので、ここに滞在せざるをえないのです。
つまり、「出られない」のです。


●ケース2「ゼロゼロ物件」

次のケースは、敷金ゼロ・礼金ゼロ・仲介手数料ゼロ・・・いわゆる「ゼロゼロ物件」を扱う不動産会社です。
通常、敷金・礼金は数十万円になりますが、それを用意できない低所得者を相手に商売をします。

非常に親切な不動産会社だと思ったら大間違い。
例えば、家賃支払いが数日遅れただけで、違約金二万円を請求されたりするのです。
もしその違約金を支払わないでいると、業者が合鍵で勝手に部屋に入り込み、「違約金が払えないのならば、ここからすぐに出て行け!」とすごむのです。
更に業者は、勝手に鍵を付け替え、室内に荷物を置いたまま、入居者を締め出すのです。
入居者は何とか生活を切り詰め、二万円を支払うことになります。

貸主が借主にこんな横暴をするなんて許せません。
本当は、借地借家法により、こういう事は出来ないようになっています。
しかし、貧困ビジネスを行う悪徳不動産は、法の隙間をうまく利用したのです。

入居する際、「賃貸借契約書」ではなく、「施設付鍵利用契約書」を交わすのです。
部屋を貸すのではなく、鍵を貸す契約なのです。

借地借家法により、たとえ借主が数日間の家賃滞納をしたとしても違約金を請求されることはありません。
ところが悪徳不動産会社は、あくまで鍵を貸す契約であって、部屋はその付属にすぎないので、借地借家法は適用されないと主張するのです。

また、通常の契約では見られないような項目が記されています。
例えば、家賃滞納者に対し、業者がやってきて支払いを要求する行為にもお金がかかるのです。
名目上、「生存確認出張料」。
支払いが無い入居者の安否を確認する手数料だというのです。
引っ越すとなるとお金がかかるので、違約金を払ってもその場所に居続けるしかないのが現状です。


今回紹介したケースですが、こういった所の利用者の収入は、平均月収約10万円。
貯金はせいぜい1万円ずつしかできません。
まともな賃貸物件を借りるために貯金しても、3年以上かかります。
しかも、人は病気もするし怪我もする。
盆暮れ正月、仕事のない時もある。
そのうち、貧困から脱出できなくなり、固定化する。

実家に帰りたくても、両親は年金生活で余裕が無かったり、それ以前に両親が他界している事もあります。
家は生きていく上でとても必要なもの。
それを欲する事に、貧困ビジネスがつけこんでくるのです。

こういった事って、今の時代では誰にでもありえると思うのです。
この不景気です。
今は普通に生活していても、いきなりリストラや倒産などで路頭に迷う可能性があるのですから。
この社会は、一度道をそれると、なかなか元に戻れない怖い社会なのです。
再就職を求めて色々と履歴書を送付しても、面接すら受けさせてくれません。
履歴書を送付した会社から戻ってくるのは、通称「お祈りメール」です。
「お祈りメール」とは、「残念ですが貴殿の希望にそうような結果に至りませんでした。今後のご健勝を心からお祈り申し上げます」という文章が書かれた、お断りの手紙の事。
お祈りを100社近くされるのも珍しい話ではないのです。

再就職が決まらないと、収入が入ってきません。
失業手当も無くなり、家賃を払うのが難しくなる。
正社員が難しいから、とりあえず派遣で職探しをする。
そうすると、ここまで書いてきたような貧困ビジネスの魔の手が伸びてくるのです。

この21世紀の世の中で、こんな事がごく普通にある社会なんですよ、今は。
これって、昔の人が憧れていた未来社会の姿でしょうか?

貧困ビジネスはこれだけではありません。
生活保護を受けさせ、そこからお金を搾取するような事まであるのです。
そのお話しは次回へ。

(続く)

●次回の記事: 今、「貧困ビジネス」があなたを狙っている【2】
http://kanzaki.sub.jp/archives/001738.html

Posted by kanzaki at 2008年11月04日 23:07